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曲線に触れる直線をどう決めるか(接線の方程式と微分係数)

の点 における接線は です。導関数 に を入れて傾き 、通る点は 。

直線は、通る点 1 つと傾き 1 つで決まります。接線の問題は、この 2 つを用意する作業です[1]。

通る点

接点 。 座標が与えられていれば、 座標は関数に代入して出す

傾き

その点での微分係数 。導関数を求めてから代入する

公式

点 を通り傾き の直線を書くと、接線の方程式になります[2]。

中学で習った「点 を通り傾き の直線は 」に、 を入れただけです。

新しい公式を覚えるというより、微分係数を傾きの場所へ差し込む形になります。

接点を動かすと接線も一緒に動きます。山と谷のところで水平になり、そのあいだでは下向きに傾く。

例:放物線の接線を 4 つ

接点が与えられている型です。導関数を出し、代入し、公式に入れる。

の では から傾き 。接線は です。

の では傾き 。 になります。

の では から傾き 。 です。

の では から傾き 。 になります。

曲線接点接線

と は接点の が違うので、傾きも違います。 だけ上へずらした曲線でも、同じ なら傾きは同じです。

例: 座標だけが与えられる

接点の 座標が書かれていないこともあります。関数に代入して自分で出します。

の における接線を求めます。

なので接点は 。 から傾きは です。

接点の 座標を出し忘れると、通る点が決まらずに止まります。最初に代入しておくのが安全です。

例:3 次関数の接線

の における接線を求めます。

、 から です。

この直線は接点のほかにもう 1 か所で曲線と交わります。連立して確かめます。

が重解、 が別の解です。 のところで接線が曲線を突き抜けています。

接するというのは、その点で重解になるという意味です。

1 点でしか出会わない、という意味ではない。3 次関数ではよそで交わることがある。

図にすると、触れている場所と横切っている場所の違いがはっきりします。

傾きから接点を探す

接点ではなく傾きが与えられる型もあります。 が指定の値になる を先に求めます。

の接線で傾きが のものを出します。 から 。

接点は なので、接線は です。

で傾きが のものなら から 、。接点が 2 つ出ます。

のとき で 。 のとき で です。

指定の傾きと を等号で結ぶ

を解いて接点を出す

公式に入れて式にする

3 次関数では が 2 次式なので、 が 2 つ出ることがあります。答えも 2 本になる。

導関数の最小値より小さい傾きは作れません。 の最小値が なので、それより下の傾きの接線はない。

例:曲線と直線が接する条件

と が接するような を求めます。

接点を とすると、条件は 2 つ。 座標が一致することと、傾きが一致することです。

と 。2 つめを 1 つめに入れると となり 。

から です。 と の 2 本が接線になります。

判別式でも同じ答えが出ます。 の判別式 から 。

微分で解く

接点での傾きが一致する、という条件を使う。3 次以上でも通じる

判別式で解く

連立した方程式が重解をもつ、という条件を使う。2 次までなら速い

どちらで解いても答えは同じです。問題文に「接する」とあれば、重解と傾きの一致は言いかえの関係にあります。

の における接線の方程式はどれですか。

__RESULT__

、 から です。公式に入れて になります。 は の項を足し忘れた形にあたります。

傾きが先に与えられる型も確かめます。

の接線で、傾きが になるものはどれですか。

  • 存在しない
__RESULT__

が になるのは 。 なので、接線は という水平な直線です。放物線の頂点を通ります。

接点と傾き。この 2 つがそろえば式は 1 行で書けます。どちらが与えられていないかで、先にやる計算が決まります。

参考文献

3.1 Defining the Derivative. Calculus Volume 1, OpenStax.
Nombre dérivé – Fonction dérivée. Maths-Cours.fr.
Paul Dawkins. *Tangent Lines and Rates of Change*. Paul's Online Notes, Lamar University.
直線は通る点と傾きで決まります。接線ではその 2 つが接点 $(a, f(a))$ と微分係数 $f'(a)$ にあたり、$y = f'(a)(x - a) + f(a)$ という形になる。放物線 4 本での計算、$y$ 座標が書かれていない場合の代入、3 次関数の接線を並べました。$y = x^3 - 2x$ の $x = 2$ での接線は $x = -4$ でも曲線と交わります。接するとは重解になることで、1 点でしか出会わないことではありません。傾きを先に指定して接点を探す型、$y = x^2 + 1$ と $y = mx$ が接する $m$ を微分と判別式の両方で出す型も扱いました。