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垂直に立てる直線、法線の方程式を接線の傾きから求める

の点 における法線は です。

導関数 に を入れて接線の傾きが 。法線の傾きはその逆数にマイナスを付けて になります。

法線は、接点を通って接線に垂直な直線のことです[1]。

垂直な直線どうしの傾き

2 本の直線が垂直に交わるとき、傾きの積は になります。

傾きが の直線に垂直なら 、傾きが なら 。逆数にしてから符号を変える、という操作です。

同じ操作を 2 回続けるともとに戻ります。 という具合。

積が になる理由

傾き の直線は、右へ 進むと縦に 動きます。向きを という矢印で表せる。

これを 度回すと になります。横に 、縦に 進む向きです。

この矢印の傾きは 。掛けると です。

求める手順

法線を出す流れは 3 段です。接線より 1 段だけ長い[2]。

導関数を求める

接点での微分係数を出す

逆数にして符号を変え、公式に入れる

接点 を通り、傾き の直線なので、式はこうなります。

例:放物線の法線

の で計算します。導関数は です。

なので接線の傾きは 、法線の傾きは 。

の なら接線の傾きが 、法線の傾きは です。

分数が出ても、そのまま計算を進めます。約分できる形になることは多くありません。

例:3 次関数の法線

の における法線を求めます。導関数は です。

なので法線の傾きは 。

の なら 、 です。

法線の傾きは で、式は になります。

曲線と接点接線の傾き法線の傾き
,
,
,

接線の傾きが大きいほど、法線の傾きは に近づきます。急な坂に垂直な線は、ほとんど横向きになるためです。

接点が動くと 2 本とも回ります。直角の関係は変わりません。

接線が水平のとき

だと、逆数を作る段階で割り算ができません。

このとき接線は水平です。それに垂直な直線は縦にまっすぐ立つので、傾きが決まりません。

答えは という形になります。 の形では書けない直線です[3]。

の で確かめます。 なので、法線は です。

のときだけ、法線が の形で書けない。

縦の直線には傾きがない。接線が水平になる点、つまり極値の場所で起こる。

割り算を避ける書き方

分数を作らずに済む書き方もあります[4]。

を掛ける側に置いてあるので、 でも困りません。 を入れると 、つまり が出ます。

の で試します。 なので 。

整理すると で、最初の答えと一致しました。

傾きから作る書き方

。読みやすいが で止まる

掛け算で作る書き方

。場合分けが要らない

高校の答案では前の形を使い、 のときだけ と書き分けるのがふつうです。

例:法線が原点を通る条件

の における法線が原点を通るような を求めます。

から 、法線の傾きは です。接点は 。

法線は 。ここに 、 を入れます。

です。法線の式は になり、確かに原点を通ります。

の における法線の方程式はどれですか。

__RESULT__

から が接線の傾きです。法線の傾きは なので 。 は接線、 は符号だけ変えて逆数にし忘れた形にあたります。

水平な接線の場合も確かめます。

の における法線はどれですか。

__RESULT__

なので 。接線が水平な になるため、法線は縦の直線 です。 は接線のほうにあたります。

接線の傾きを出したら、逆数にして符号を変える。手数は 1 つ増えるだけで、あとは直線の式を書くだけです。

参考

Normal. Encyclopedia of Mathematics.
Nombre dérivé – Fonction dérivée. Maths-Cours.fr.
Eric W. Weisstein. *Normal Line*. MathWorld, A Wolfram Resource.
3.1 Defining the Derivative. Calculus Volume 1, OpenStax.
$y = x^2 - 3x - 4$ の $(2, -6)$ では接線の傾きが 1 なので、法線の傾きは $-1$。逆数にして符号を変えるだけです。右へ 1、上へ $m$ の矢印を 90 度回すと横へ $-m$、上へ 1 になり、傾きの積が $-1$ になる理由もそこにあります。$f'(a) = 0$ のときだけ法線が縦の直線 $x = a$ になり、$y = \cdots$ の形で書けません。割り算を避けた $(x - a) + (y - f(a))f'(a) = 0$ という書き方なら場合分けも要らない。法線が原点を通る条件から $k$ を決める例も入れました。