ホモトピー群の長完全列

ファイバー束のホモトピー群の間には長完全列が存在します。これを用いると、複雑な空間のホモトピー群を計算できます。

ファイバー束の設定

をファイバー束とし、 が弧状連結とします。基点 を固定し、, を基点とします。

長完全列

次のホモトピー群の長完全列が存在します。

境界写像の定義

は次のように定義されます。

に対して、 にリフトし( が被覆性を持つため可能)、その境界 の像が に入る の元を対応させます。

完全性の利用

完全列の完全性から、

これらを用いてホモトピー群を計算します。

Hopfファイブレーションへの応用

の完全列

)なので、)です。

特に が得られます。

被覆空間への応用

が普遍被覆のとき、)です。

が単連結なので、完全列から高次ホモトピー群は被覆で変わりません。

球面束への応用

が球面束のとき、完全列は Gysin 完全列と関係します。

から のホモトピー群を帰納的に計算できます。

ループ空間との関係

パス空間ファイブレーション のパス空間)の完全列から

が得られます。 は可縮なので です。

Serreファイブレーション

より一般に、Serreファイブレーション(ホモトピーリフト性を満たす写像)に対しても長完全列が存在します。

CW複体の間の写像で、各胞体に対してホモトピーリフトが可能ならば Serre ファイブレーションです。

五項補題と七項補題

完全列の一部から情報を引き出すために、五項補題や七項補題が使われます。

完全列 がわかれば が決まる、という形の結果です。

ホモトピー完全列

。ファイバー束のホモトピー群を計算。

ホモロジー完全列

。相対ホモロジーとの関係。両者は異なる完全列。