群の直積と半直積

群の直積は2つの群から新しい群を構成する基本的な操作である。半直積はより一般的な構成であり、非可換な群を組み立てる方法を提供する。

直積の定義

の直積(direct product) は、集合としての直積に成分ごとの演算を入れたものである。

単位元は の逆元は である。

直積の位数

である。

は位数6の群である。

直積の部分群

の正規部分群である。

が成り立つ。

直積の特徴づけ

, を部分群として持ち、 かつ ならば、 である。

このとき の内部直積であるという。

直積の例

である(中国剰余定理)。

Klein の四元群 , )は と同型である。

半直積の動機

直積では2つの成分が独立に動く。半直積では一方の成分が他方に「作用」しながら動く。

の半直積として理解できる。 は非可換だが、直積 は可換である。

半直積の定義

を群、 を準同型とする。 に関する半直積(semidirect product) は、集合 に演算

を入れた群である。

半直積の構造

において、 は正規部分群、 は部分群(一般に正規でない)となる。

が自明(すべての )ならば、半直積は直積に一致する。

半直積の例:二面体群

二面体群 (正 角形の対称群)は と同型である。

で定義される。回転群 に反射が作用する。

半直積の例:

である。

が正規部分群、 が補部分群となる。

半直積の認識

, を持ち、 かつ ならば、 である。

直積との違いは が正規とは限らない点である。

アフィン群

はアフィン変換群である。 という変換を表す。並進と線型変換の半直積である。