中学英語812035 views
小学算数1201030 views
高校物理160543 views
りんご211690 views
中学理科1631220 views
高校化学2925825 views
中学数学623977 views
英語614322 views
いろは3013586 views
中学社会669002 views
Help
Tools
NewsSpreadsheetCalendarBookkeepingMarkdown TablesLanguage Model NewsLinux CommandsSlidesTier ListPen ToolIllustrationCrayonWatercolorPixel ArtASCII ArtPerspectiveEndless StairsGraphMind MapER DiagramFamily TreeMemeCurved TextImage EditorMosaicRetro FilterPencil SketchSwirl EffectLine ArtOCR/HighlighterMakeup EditorFaviconVideo TrimmerScrolling VideoVideo TitleColor PickerColor ExtractorBonfireFireworksCherry BlossomWater RippleWater SplashBreaking GlassGlass TextureFabric TextureWood GrainMarble TextureBrick Wall TextureMetal TextureWashi Paper TextureCardboard TextureCSS ButtonIcon MakerBar ChartGrouped Bar ChartStacked Bar ChartPie ChartLine ChartArea ChartStacked Area ChartScatter Plot3D Bar Chart3D Pie ChartBar Chart RaceBubble ChartPopulation PyramidPictogramEarningsCandlestick ChartInvestment RiskMortgage SimulatorCalculatorMatrix CalculatorFunction GraphPolynomial ExpansionVenn DiagramField VisualizerRubik's Cube Group TheoryTraveling SalesmanVoronoi and DelaunayFractalUniversity Entrance Exam MathColumn ArithmeticDraw Math FiguresArithmetic AnimationArithmetic Word ProblemsCounting with Tree DiagramsCube NetsRolling DiceCross SectionsMotion PathMechanicsWavesUniversity Entrance Exam Physics解析力学Quantum MechanicsStatistical MechanicsRelativityCelestial MechanicsAstrophysicsCosmologyElectromagnetic WavesCapacitorsLight and LensesThermodynamicsHow Semiconductors WorkMolecular StructuresAtomic OrbitalsElectrochemical CellsChemical EquilibriumCrystal LatticesBuffer pHOrganic Reaction MapPeriodic TableComplex IonsDNA Double HelixCell DivisionMembrane ChannelsNerve ImpulseMuscle ContractionHormones and HomeostasisRock ClassificationWeatherConstellationsSolar and Lunar Eclipses3D ModelingFloor PlanSeismic StructuresIntersection TurnMaglevCooking AnimationOrigamiLive Viewer CountGeoJSON MapRailway MapPopulation MapCrime MapLand Price MapSchool MapShrine and Castle MapHouse of Representatives MapWord MapSolitaireReversiHakoiri MusumeChessHamburgerRippleSlide Puzzle MakerNeon PinballNovel MakerJapanese Typing PracticePiano Score EditorMusic TheoryShogi StrategyPiano Rhythm Game

English

可測写像は逆像で決まる - 可測空間と可測関数の判定

集合 と、その上の σ 加法族 の組 を可測空間といいます[4] の元が可測集合。

まだ測度は載っていません。どの部分集合を測る対象として認めるか、そこまでを決めた段階です。

2 つの可測空間 のあいだの写像 が可測であるとは、次が成り立つことをいいます[1]

行き先で測れると決めた集合を引き戻したとき、こちら側でも測れている。それだけの要求です。

順像ではなく逆像で定義する

なぜ ではなく なのか。理由は逆像が集合演算と完全に交換するからです[3]

順像はこうなりません。 は言えても、等号は一般に崩れる。補集合にいたっては、 が全射でなければ形すら合いません。

σ 加法族は補集合と可算合併で組み立てられた族なので、その 2 つと交換する操作でしか引き回せない。逆像で定義するのは好みではなく、必然です。

引き戻された集合は、区間の有限合併という素直な形を保っています。この素直さが σ 加法族の 3 条件と噛み合う。

生成系だけ確かめれば足りる

定義どおりに の全部の元を調べるのは無理です。ところが調べる相手は生成系まで減らせます[2]

のとき、 が可測であることと、すべての について が成り立つことは同値になる。

証明は逆像が演算と交換することから出ます。 という族を作ると、これは σ 加法族です。 を含むので も含む。

生成系で足りる理由は、逆像で引き戻した族がそれ自体 σ 加法族になるところにあります。

補集合と可算合併が逆像と交換するので、3 条件がそのまま移る。

実数値関数は不等式ひとつで判定できる

にボレル集合族を入れると、生成系は半直線でとれます[5]

したがって次の 4 つはどれも の可測性と同値になります。ひとつ確かめれば残りは自動です。

すべての について となる。
すべての について となる。
すべての について となる。
すべての について となる。

以後は のように略記します。可測性の議論はほとんどこの形の集合を追うだけで済む。

高さ をどこに置いても、下にある の集まりが に入る。可測関数とはそれだけのものです。

例:すぐに可測と分かるもの

いくつか並べます。定数関数は逆像が にしかならず、無条件で可測[2]

指示関数 が可測であることは、 が可測集合であることと同値です。逆像が の 4 つしかないから。

連続関数はボレル可測になります。開集合の逆像が開集合で、開集合はボレル集合だからです[4]

単調関数も可測です。 が区間になり、区間はボレル集合。連続でなくても、跳びがいくつあっても構造は変わりません。

可測だが連続でない例

は有理数の上で 、無理数の上で 。どこでも不連続だが、逆像は 4 つしかないのでボレル可測。

可測でない例

非可測集合 の指示関数 の逆像が そのものになり、可測集合の族から外れる。作るには選択公理が要る。

可測関数の族は、連続関数の族よりずっと広い。開集合の逆像に課す条件が、「開集合であること」ではなく「ボレル集合であること」だけだからです[5]

合成は可測性を保つ

がともに可測なら、 も可測になります[4]

証明は 1 行です。 に対し逆像を 2 段に分けます。

内側は の可測性から に入り、外側は の可測性から に入る。

Z 側の可測集合をとる

g で引き戻して Y 側の可測集合になる

f で引き戻して X 側の可測集合になる

ルベーグ可測どうしの合成は崩れる

ところが定義域側に完備化した σ 加法族を使うと、話が変わります[2]

がルベーグ可測、 がルベーグ可測でも、 はルベーグ可測とは限りません。

理由は逆像の行き先にあります。 がルベーグ可測というのは、ボレル集合 の逆像が「ルベーグ可測」だと言っているだけで、ボレル集合だとは言っていない。外側の で引き戻す相手がボレル集合でないと、次の段が保証されません[5]

のほうがボレル可測なら合成は通ります。値域側の σ 加法族と、次に引き戻す側の σ 加法族が揃っているかどうか。そこだけの話です。

ボレル可測を内側に置く

がルベーグ可測、 がボレル可測なら はルベーグ可測。逆像がボレル集合に落ちるので次へつながる

ルベーグ可測どうし

の逆像がルベーグ可測なだけで、ボレル集合とは限らない。 で引き戻した先が可測になる保証がない

演算で閉じる

実数値の可測関数どうしは、四則演算で閉じています[5] を定数として のときの がすべて可測。

和の証明が代表的です。工夫は有理数を挟むところ。

右辺は可測集合の可算合併です。有理数が可算個しかないおかげで、σ 加法族の中に収まる。

積は と書き直し、 の可測性に帰着させます。 になるところがかなめ。

絶対値、 も可測です。最大は 、最小は交わりを合併に替えるだけ。

極限で閉じる

ここが可測関数のいちばん強いところです。可測関数列 に対し、上限も下限も上極限も下極限も可測になります[5]

上極限と下極限は と書けるので、上の 2 つの組み合わせで出ます。

各点収束する列の極限も可測です。 と一致するから。連続関数の族はこの操作で壊れるのに、可測関数の族は壊れません[3]

の各点極限は でだけ をとる関数で、連続ではありません。それでも は区間か区間から 1 点を除いた集合なので、可測性は保たれる。

解析で可測関数の族を使うのは、この閉じ方のためです。極限をとっても外へ出ない族でないと、収束定理が書けません。

単関数とその近似

可測集合の指示関数を有限個ならべた関数を単関数といいます[5]

非負可測関数 は、単関数の増加列で下から近づけられます。値域 を幅 に刻み、 の値がどの段にあるかで を振り分ける。

で各点収束し、 が有界なら一様収束します。刻む相手が定義域ではなく値域である点が、リーマン積分との分かれ目です。

可測関数を判定するとき、確かめる集合はどれで足りますか。

  • 値域のすべての部分集合の逆像
  • 値域の σ 加法族を生成する集合系の逆像
  • 定義域のすべての可測集合の像
__RESULT__

逆像は補集合と可算合併と交換するので、逆像が可測になる集合の族はそれ自体 σ 加法族です。生成系を含めば、生成された σ 加法族まで丸ごと含む。実数値なら だけで足ります。

押し出しで測度が移る

可測写像が用意できると、測度を行き先へ移せます。 に測度が載っているとき、次で 上の測度が定まる。

右辺が意味を持つのは、 が可測で に入っているからです。可算加法性も、逆像が合併と交換することからそのまま移る。

確率論ではこれを分布と呼びます。確率変数 の分布とは、標本空間の確率測度を で実数直線へ押し出したもの。可測写像の定義が逆像で書かれている理由が、ここでもう一度効いてきます。

よくある誤り

可測性を「像が可測」で定義しようとする。順像は補集合とも交叉とも交換しないので、族が保たれません。
値域のすべての可測集合を調べようとする。生成系だけで足ります。
連続でないから可測でないと考える。 はどこでも不連続なのにボレル可測です。
可測関数どうしの合成はいつも可測だと思う。ルベーグ可測どうしでは崩れます。
各点極限で可測性が失われると考える。失われるのは連続性のほうです。
だけを調べて可測と結論する。1 点の逆像では半直線を生成できません。
可測空間の段階で測度が決まっていると思う。測度はまだ載っていません。

参考文献

Measurable function. Wikipedia(英語).
Messbare Funktion. Wikipedia(ドイツ語).
Fonction mesurable. Wikipédia(フランス語).
Measurable mapping. Encyclopedia of Mathematics.
J. K. Hunter. *Measure Theory*. University of California at Davis, 2011.
行き先で測れると決めた集合を引き戻して、こちら側でも測れている。可測写像の要求はこれだけです。順像は補集合とも交叉とも交換しないので定義に使えない、というところから入り、生成系だけ調べれば足りること、実数値なら $f < b$ の集まりひとつで判定できることを見ます。四則演算と上限・下限・各点極限では閉じるのに、ルベーグ可測どうしの合成は崩れる。単関数による近似と、測度を押し出して分布を作るところまで。