2 つの測度空間の直積上に自然な測度を構成することを考える。積 σ 加法族と積測度の概念は、多変数関数の積分を 1 変数の反復積分に帰着させるフビニの定理の基盤となる。
積 σ 加法族
と を可測空間とする。直積集合 上の積 σ 加法族 を、矩形集合
の全体で生成される σ 加法族として定義する。
の元を可測矩形から生成された集合と呼ぶ。
切片
と , に対し、切片を
と定義する。 ならば、 かつ が任意の について成り立つ。
関数 の切片も同様に、, と定義する。 が -可測ならば、 は -可測、 は -可測である。
積測度の構成
と を σ 有限測度空間とする。 上に積測度 を構成したい。
可測矩形 に対しては自然に
と定めるべきである。この定義を 全体へ拡張できることが、次の定理で保証される。
σ 有限測度空間 , に対し、 上の測度 で
を満たすものが一意に存在する。
積測度の計算
に対し、積測度は切片の測度を積分することで計算できる。
この等式は、 が可測矩形の場合は自明であり、σ 有限性と測度の一意性から一般の へ拡張される。
有限積と無限積
3 つ以上の測度空間の積も同様に定義される。 に対し、
が定義され、結合律が成り立つ。
無限積の場合は、有限次元射影と整合性条件を用いたコルモゴロフの拡張定理により構成される。これは確率論において、無限個の確率変数の同時分布を定義する際に本質的である。