一様有界性原理(Banach-Steinhaus の定理)は、関数解析における基本定理の一つです。作用素の族が各点で有界ならば一様に有界であることを主張します。
定理の主張
をバナッハ空間、 をノルム空間とします。有界線形作用素の族 が各点で有界、すなわち
を満たすならば、作用素ノルムの一様有界性
が成り立ちます。
証明の概略
ベールのカテゴリー定理を用います。閉集合
を考えると、仮定より です。 はバナッハ空間なのでベールのカテゴリー定理が適用でき、ある は内点をもちます。
が内点をもつことから、ある と が存在して となります。ここから一様有界性を導けます。
応用:点ごと収束と一様収束
次の系が重要です。
Banach-Steinhaus の系
をバナッハ空間、 をノルム空間とします。 が各点で収束する、すなわち がすべての で存在するとき、 が成り立ちます。
この系は、バナッハ空間上で「点ごとに収束する作用素列は一様有界」ということを保証します。
反例( が完備でない場合)
の完備性は本質的です。(有限個を除いて の数列)にノルム を入れると、
( は第 単位ベクトル)で定まる は各点で有界ですが、 なので一様有界ではありません。