薔薇戦争:イングランド王位をめぐる内乱

薔薇戦争(Wars of the Roses)は、15世紀のイングランドで約30年にわたり続いた王位継承をめぐる内乱で、ランカスター家とヨーク家という王家の二派閥が対立しました。赤い薔薇を紋章とするランカスター家と、白い薔薇を紋章とするヨーク家の争いから、この名で呼ばれます。

戦争の背景

14世紀末にランカスター家出身のヘンリー4世が即位して以来、王位継承は安定せず、百年戦争の失敗や国内の不満が背景にありました。やがてヨーク家はランカスター家の王に対して王位の正統性を主張し、両派の衝突が激化します。

ヘンリー6世の無能な統治

ヨーク家のリチャードが王位を主張

議会や貴族の分裂

内乱の勃発

主な出来事

1455
第一次セント・オールバンズの戦い

ヨーク派が勝利し、薔薇戦争の始まりとされる。

1461
タウントン戦

ヨーク派のエドワード4世がランカスター軍を破り、国王に即位。

1470
ランカスター派の一時的復活

ヘンリー6世が一時的に復位。

1471
バーネットとテュークスベリーの戦い

エドワード4世が再び勝利し、ヘンリー6世は幽閉され死亡。

1485
ボズワースの戦い

リチャード3世(ヨーク家)が敗死し、テューダー家のヘンリー7世が即位。薔薇戦争の終結。

結果と意義

薔薇戦争の最終的な勝者はテューダー家で、ヘンリー7世はヨーク家のエリザベスと結婚し、両家を統合しました。これによりイングランド王家の内乱は収束し、テューダー朝が成立します。この結婚は赤と白の薔薇を組み合わせた「テューダー・ローズ」に象徴され、内戦を終結させた統合の象徴となりました。

戦争の影響

貴族勢力が大きく衰退し、王権の集中が進んだ

テューダー朝の成立

強力な中央集権体制の基盤が築かれ、エリザベス1世の時代へとつながった