京大理系数学 2023 年 第 1 問の解説(定積分と整式の剰余)
2023 年の京都大学(理系)前期日程の第 1 問は、(1) 定積分の計算、(2) 整式の剰余を求める問題でした。どちらも基本的な手法の組み合わせですが、計算ミスなく処理する力が問われます。
(1) 定積分
を求めよ。
まず被積分関数を整理します。対数の性質 を使うと、
となります。 と の積なので、部分積分を使いましょう。
部分積分では「どちらを微分し、どちらを積分するか」が重要です。 は微分すると とシンプルになる一方、積分すると面倒になります。逆に は積分しても で扱いやすい。そこで を微分する側に選ぶのが定石です。
, とおくと、, となります。部分積分を実行すると、
右辺の積分を計算して、
を得ます。これを定積分に適用しましょう。
のとき , なので、
のとき なので、
したがって、
が答えです。
(2) 式の証明
を で割った余りを求めよ。
この問題のポイントは、割る式 の正体を見抜くことにあります。
等比数列の和の公式を思い出してください。 は初項 1、公比 、項数 5 の等比数列の和なので、
と表せます。これを変形すると、
という関係が得られます。つまり で割った余りを考えるときは、、すなわち として計算できるわけです。
これは非常に強力で、, … と 5 の倍数乗がすべて 1 になるので、どんなに大きな指数でも 5 で割った余りだけ考えればよいことになります。
余り 3 なので、 と書けます。
したがって、
は 3 次式であり、割る式 は 4 次式です。3 次式を 4 次式で割ると商は 0、余りはそのまま元の式になるので、答えは です。