二次方程式の解が二次不等式の境界を決めている
を解くとき、最初にやるのは を解くことです。
方程式の解は、放物線が 軸と交わる場所。そこでだけ値が になり、その前後で符号が入れ替わります。交点が、答えの区間を区切る境界になる。
境界が決まれば、あとはどちら側が正でどちら側が負かを読むところが残ります。
交点の前後で符号が入れ替わる
を因数分解すると で、交点は と 。
この 2 点で数直線が 3 つに割れる。、、 の 3 区間で、それぞれの内側では符号が変わりません。

の解は正の区間だから または 。 の解は負の区間で になります。
下に凸なら外が正、内が負
の係数が正だと放物線は下に凸で、両端が上を向きます。 を大きくしても小さくしても値は正の側へ伸びる。
軸より下に沈むのは、2 つの交点にはさまれたところだけ。負の区間はいつも内側。
上に凸なら、この内と外が入れ替わります。

4 つの不等号を並べる
として、境界が と 、下に凸のときをまとめます。
| 不等式 | 解 |
|---|---|
| または | |
| または | |
下に凸の放物線を 1 つ描けば、この 4 行はそこから読み直せます。等号がつくと、境界の 2 点が答えに加わる。
因数の符号を並べて確かめる
グラフを使わずに、因数の符号だけでも同じ結論に着きます。 で見てみる。
は を境に負から正へ変わり、 は を境に変わる。積の符号は、2 つの符号の組み合わせで決まります。
両端では 2 つの因数の符号がそろいます。左端は負かける負、右端は正かける正で、どちらも積は正。
真ん中では符号が食い違うため、積が負になります。この並べ方を符号表といいます。
例:
左辺は で、境界は と 。
の係数が で正だから下に凸、 は外側。等号がついているぶん、端点も答えに入ります。
例:
左辺は 。 から 、 から が境界。
係数が で正だから下に凸、 は内側。小さいほうを左に置いて書く。
を入れると で成り立ち、 なら で成り立たない。区間の内と外で答えが合っています。
例:
と分解できます。境界は と 。
下に凸で だから外側。
境界が分数でも扱いは変わりません。 の境界を としないところが目印で、 を解いた値を使う。
例:因数分解できない
整数の範囲では分解できないため、解の公式に移ります。
は と のあいだにあり、境界はおよそ と 。下に凸で だから外側になります。
手順は因数分解のときと変わらず、境界の値が無理数になっただけ。答えは根号のまま残す。
境界が整数や分数になり、積の形から符号も読める
境界が無理数になり、符号は凸の向きから決める
の係数が負のとき
を解きます。方程式 の解は と 。
上に凸だから、正になるのは内側。答えは です。
両辺に をかけて係数を正にそろえる道もあります。負の数をかけると不等号の向きが変わるところが 1 か所。
どちらの道でも同じ答えに着きました。
の解はどれですか。
- または
代入すれば凸の向きを思い出さずに済む
グラフの向きが浮かばないときは、区間から値を 1 つ選んで代入します。
で を試すと で正。左の区間が正だと決まる。
真ん中は で の負、右は で の正。3 区間の符号がそろいました。

境界をまたぐたびに符号が入れ替わるため、2 区間を調べれば残りも決まります。
の解はどれですか。
- または
両辺に をかけて にすると、不等号の向きが変わります。 から境界は と で、下に凸の は内側。 をかけるときに向きを変え忘れると 2 番目を選ぶことになります。
手順に落とす
移項して 二次式 と 0 を比べる形にそろえる
対応する方程式を解いて境界を決める
凸の向きから内側と外側の符号を読む
不等号に合う区間を書き、等号を確かめる
2 段目が本体で、そこは二次方程式を解く作業そのもの。3 段目と 4 段目は、図を 1 つ描けば読みとれます。
検算は端点の少し内と外で
答えが または なら、 と を入れて成り立ち方が入れ替わるかを見ます。
に を入れると で正。 なら で負。境界の をまたいで符号が変わりました。
区間の真ん中を 1 つ試すより、境界のすぐ両側を試すほうが、境界の位置そのものを確かめられます。










3x2−5x−2=(3x+1)(x−2) で、境界は x=−31 と x=2 です。係数が 3 で下に凸、≤0 は内側だから −31≤x≤2 になります。境界を x=−1 と読むと 3 番目の形になる。