領域と最大・最小(線形計画法)
領域内で のような式の最大値・最小値を求める問題は、線形計画法と呼ばれます。大学入試でも頻出の重要テーマです。
基本的な考え方
の値を とおくと、 は傾き の直線群を表します。
の値を変えると直線が平行移動します。領域と共有点をもつ範囲で を動かし、最大・最小となる位置を見つけます。
とおく
これを の形に変形し、傾きを確認
直線を平行移動させ、領域と共有点をもつ限界を探す
限界の位置(頂点など)で の値を計算
例題
連立不等式 、、、 の表す領域において、 の最大値と最小値を求めます。
まず領域を図示します。4つの不等式の共通部分は、4点 、、、 を頂点とする四角形です。
とおくと、 となり、傾きは です。
最大値
直線を上に平行移動していくと、点 で領域から外れる直前になります。このとき なので、最大値は 12 です。
最小値
直線を下に平行移動していくと、原点 で領域から外れる直前になります。このとき なので、最小値は 0 です。
なぜ頂点で最大・最小になるのか
領域が多角形のとき、 の最大・最小は必ず頂点で達成されます。
直線 を平行移動させると、領域と最後に交わる点(または最初に交わる点)は必ず頂点になるからです。内部の点では直線をさらに移動できるので、最大・最小にはなりません。
頂点の座標の求め方
頂点は境界線の交点なので、2直線の連立方程式を解いて求めます。
上の例で を求めるには、 と を連立します。
辺々引くと 、代入して です。
実用的なアプローチ
領域を図示し、頂点をすべて求める
各頂点で の値を計算する
最大と最小を比較して答える
図形的な考察が苦手な場合は、この方法が確実です。頂点の数が多くても、計算すれば必ず答えが出ます。



