数列は「番号を入れると数が出てくる箱」(一般項と 3 通りの表し方)
数列とは、番号のついた数の並びです。1 番目、2 番目、3 番目と順に数が決まっていく。
番目の数を第 項、 と書きます。数学の言い方をすると、自然数の集合から数への対応が数列です[1][2]。
並びの全体をひとまとめに と書きます。 は数列そのもの、 はその 番目の数、という使い分けです。
番号を入れると数が出てくる
数列は関数によく似ています。違うのは、入力が自然数に限られる点だけ。
という数列なら、 に を入れると が出ます。番号を入れると数が返る箱、と思えば十分です。
番号のほうは必ず 1 つずつ進みます。 番目の項はありません。ここが実数を入れる関数との違いです。
一般項
を の式で表したものを一般項といいます。一般項が分かれば、何番目でも一発で計算できる。
第 項を知りたいとき、 なら とすぐ出ます。 個ぶん足し算をする必要はありません。
一般項を求める、というのが数列の問題の中心です。この先で習う公式は、ほとんどが一般項を出すための道具になります。
3 通りの表し方
同じ数列でも、書き方は 1 つではありません[1][3][4]。
| 書き並べる | |
| 一般項で表す | |
| 漸化式で表す | 、 |
書き並べる方法は、規則がひと目で見えるかわりに、第 項が分かりません。
漸化式は、前の項から次の項を作る規則です[3]。1 つずつたどれば必ず答えに届きますが、 番目までは 回の計算が要ります。
一般項がいちばん強い。ただし、いつでも簡単に求まるわけではありません。

例題 1:一般項から項を書き出す
の第 1 項から第 5 項までを求めます。
に順に代入するだけです。
並びは です。第 1 項と第 2 項が同じ値になりました。項の値がぶつかっても、数列としては別の項です。
例題 2:並びから一般項を見つける
次の 4 つの数列の一般項を求めます。
見つけ方にはこつがあります。まず差をとってみる。 なら差がずっと なので、 に定数を足した形だと当たりがつきます。
差が一定でないときは比をとります。 は比が なので、 のべき乗の形です。
差も比も一定でない は、平方数だと気づけば早い。うまくいかないときは、差の数列をもう一度調べます。
例題 3:番号のずれ
の一般項を としました。ではこの数列を第 0 項から始めるとどうなるか。
と番号を振り直すなら、一般項は に変わります。
数列そのものは同じでも、番号の振り方で式が変わる。問題文が「初項」と呼んでいるものが第 1 項なのか第 0 項なのかは、いつも確かめます[1]。
高校の教科書では第 1 項から始めるのがふつうです。コンピュータの世界では から数えることが多く、フィボナッチ数列の定義でも と置く流儀があります[2]。
例題 4:ある項が何番目か
の中に という項があるか調べます。
は自然数なので、 は第 項です。
同じ数列に はあるか。 から になりますが、これは より で自然数です。よって も第 項として現れます。
ではどうか。 となり が整数になりません。この数列に は現れない、と結論できます。
有限数列と無限数列
項が途中で終わる数列を有限数列、いつまでも続く数列を無限数列といいます。
有限数列では、最後の項を末項と呼び、項の個数を項数といいます。 なら初項 、末項 、項数 です。
項数を数えるときに 1 つずれやすい。第 項から第 項までの項数は 個です。 から までの差ではなく、両端を含めた個数になります。
練習問題
の第 3 項はいくつですか。
数列 の一般項として正しいものはどれですか。
差が なので に近い形です。 で になるように調整すると になります。候補が出たら第 1 項と第 2 項で必ず検算します。














n=3 を代入すると 9−15+7=1 です。符号の計算でつまずきやすいところなので、順に足していくと確実になります。