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分数型の漸化式の解き方〜両辺の逆数をとって等差や等比に直す

の右辺は分数で、等差の形にも等比の形にも当てはまりません。両辺の逆数をとってみる。

と置けば で、公差 の等差数列。分数型の漸化式は、この置きかえで知っている型へ移します。

分数の漸化式

両辺の逆数をとる

b の漸化式を解く

もう一度逆数にして a に戻す

逆数の側では点が一直線に並ぶ

で始めると、数列は と続く。値が のほうへ詰まっていくため、次にどれだけ減るのかを目で追えません。

逆数を並べると で、隣どうしの差はどこも 。

横軸はどちらも で、縦軸だけを取り替えてあります。 のままでは曲がっている並びが、 にすると直線に乗る。

例:等差数列になる形

、 を解きます。

逆数をとった式は でした。 と置く。

初項 、公差 の等差数列だから 。逆数に戻すと一般項が決まる。

で確かめます。漸化式では 、一般項でも と、同じ値。

例:特性方程式まで使う形

、 を解く。

と置いた式は です。 に がかかっているため、今度は等差数列にならない。

特性方程式 を解くと 。

なら 、 なら 。漸化式をたどった値と合っています。

逆数をとった先が等差になるか等比が絡むかは、もとの分母の係数で決まる。置きかえて知っている型へ移す、という進め方はどちらでも変わりません。

例:分子に係数がある形

、 を解きます。分子に がついていても、逆数をとる手順は変わらない。

で、。特性方程式 から 。

分母をそろえて の形にする。

で確かめます。一般項からは 。

漸化式のほうは から続けます。

一般項と同じ値に落ちつきました。

、 の一般項はどれですか。

__RESULT__

逆数をとると 、 なので です。 で となり、漸化式をたどった値と一致します。

逆数をとる前に確かめること

では割れないため、すべての項が でないことを先に示します。ここを飛ばすと、途中で成り立たなくなる可能性を残したまま進むことになる。

最初の例で確かめる。 で、 なら分母の も正だから 。

すべての で だから、逆数はいつでもとれます。同じ議論がほかの例でもそのまま通る。

答案では「数学的帰納法により 、よって逆数をとれる」と一言添えてから変形に入ります。

どの形なら逆数が効くか

分子が の定数倍で、分母が の 1 次式。この形なら逆数が効きます。

逆数をとると 1 次の漸化式になる
逆数をとると 1 次の漸化式になる
逆数だけでは片づかない

3 番目は分子に定数項があるため、逆数をとっても の 1 次式になりません。 を満たす を求め、 の逆数を考えるといった、もう一段の工夫がいる。

高校で出るのは 1 番目と 2 番目がほとんど。分子が の定数倍なら、逆数をとる方針で進められます。

分数型の漸化式で、逆数をとる前に確かめるのはどれですか。

  • が整数であること
  • が でないこと
  • 数列が単調に減ること
  • 分母が より大きいこと
__RESULT__

で割れないので、すべての項が でないことを先に示します。初項の符号と漸化式の形から、数学的帰納法で確かめるのがふつうです。

分数のまま眺めても規則は見えず、逆数にすると等差か の形かに落ちます。分数型の漸化式を見たら、まず両辺をひっくり返してみる。

$a_{n+1} = \dfrac{a_n}{2a_n+1}$ の両辺をひっくり返すと $\dfrac{1}{a_{n+1}} = 2 + \dfrac{1}{a_n}$ になり、$b_n = \dfrac{1}{a_n}$ が公差 $2$ の等差数列に変わります。$1, \dfrac{1}{3}, \dfrac{1}{5}, \dfrac{1}{7}$ という読みにくい並びも、逆数の側では $1, 3, 5, 7$ と等間隔。分母の係数しだいで $b_{n+1} = 2b_n + 3$ のように特性方程式まで使う形にもなる。分子に係数がついた場合の計算と、逆数をとる前に $a_n \ne 0$ を示しておく手順まで。