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並びが読めないときは差をとる|階差数列から一般項へ

数列の並びから規則が見えないとき、まず差をとります。

こうしてできる数列 を、 の階差数列といいます。もとの数列がでこぼこでも、差はきれいに並ぶことが多い。

の差は です。もとの並びより、差のほうがはるかに見やすくなりました。

差をとると段が下りる

差をとる操作は、多項式の次数を 1 つ下げます[1]。2 次式の数列なら、1 回差をとると 1 次式、もう 1 回で定数になる。

2 段目で がそろいました。もとの数列が の 2 次式である、という合図です。

微分と同じ役割をしています。差をとる操作は微分、あとで出てくる和をとる操作は積分にあたる[1]。

差から元に戻す

階差数列が分かったら、もとの数列に戻せます。 から出発して差を順に足していくだけです。

なぜ 個ぶんなのか。 から へ進むのに、 の 回ぶんの差を通るからです。

書き下すと打ち消し合いが見えます[2][3]。

途中の項が次々に消え、両端だけが残る。この形をテレスコープといい、和の計算でくり返し使います[4]。

のときはこの式が使えません。 という和に意味がないためです。

だから求めた式に を代入して、 と一致するかを最後に確かめます。一致すれば「 で成り立つ」と書ける。一致しなければ、 の場合を別に書きます。

例題 1:差が等差数列

の一般項を求めます。

階差数列は なので です。

を入れると で、 と一致します。よって全部の で使えます。

念のため でも検算します。 となり、並びの 4 番目と合いました。

例題 2:差が等比数列

の一般項を求めます。

階差数列は で、公比 の等比数列なので です。

等比数列の和の公式を使いました。項数が 個であることに注意します。

のとき で一致。 でも となり合っています。

例題 3:2 回差をとる

の一般項を求めます。

差は で、そのまた差が 。1 段目の差が等差数列なので です。

で 、 で 。どちらも合いました。

2 段目で定数がそろったことと、答えが 2 次式になったことが対応しています[1]。

例題 4:差の形を見抜く

の一般項を求めます。

差は で、公比 の等比数列です。 とすると、例題 2 と同じ手順になります。

で 、 で 。合っています。

差をとって等差か等比になれば、この方法で必ず解けます。どちらでもないときは、さらに差をとるか、別の見方を探します。

差の段数と次数の対応

何段目でそろうかで、一般項の形が決まります。

1 段目が定数 の 1 次式
2 段目が定数 の 2 次式
3 段目が定数 の 3 次式
1 段目が等比数列指数を含む式

多項式なら、次数と同じ回数だけ差をとると定数になります[1]。逆に言えば、何段で定数になるかを見れば、答えの形が先に分かる。

答えの形が分かっていれば、係数を未知数と置いて連立方程式で決める手もあります。

練習問題

数列 の階差数列はどれですか。

__RESULT__

隣どうしの差をとると 、、、 です。奇数が並びます。もとの数列は の 2 次式になります。

階差数列を使って一般項を求めたあと、必ず確かめることはどれですか。

  • 第 2 項が合うかどうか
  • を代入して初項と一致するか
  • 階差数列の初項が かどうか
  • 一般項が整数になるか
__RESULT__

公式が使えるのは のときだけです。 で一致すればすべての で使えると書けます。一致しないときは を別扱いにします。

参考文献

Finite difference - Wikipedia
Telescoping series - Wikipedia
Teleskopsumme - Wikipedia(ドイツ語)
Oscar Levin, *Discrete Mathematics: An Open Introduction*, 2.4 Solving Recurrence Relations, University of Northern Colorado
1, 4, 11, 22, 37 のような並びは規則が見えません。ところが隣どうしの差をとると 3, 7, 11, 15 になり、もう一度とると 4 がそろいます。差をとる操作は次数を 1 つ下げるので、何段目で定数になるかで答えの形が先に分かる。差から元に戻す和の公式がなぜ n-1 個ぶんなのか、n = 1 の確認がなぜ要るのかを、4 つの例題と練習問題でたどります。