接点が分からないなら文字でおく〜曲線の外の点から引く接線
点 から放物線 へは、接線が 2 本引けます。 と です。
この点は放物線の上にありません。だから接点がどこかも分かっていない。接点を先に決められないところが、この型の難しさです。
わからないものは文字でおきます。接点を として、条件から を求める[1]。
接点が与えられている場合との違い
接点が分かっていれば、公式に代入するだけで終わります。
の なら で、接線は 。
ところが「点 から接線を引け」では、代入する がありません。 は接点ではないためです。
その点が接点。公式に代入するだけで式が出る
その点は接線が通る点。接点は別の場所にあり、まず探す必要がある
問題を見たら、与えられた点が曲線の上にあるかどうかを先に確かめます。代入して等式が成り立つかを見るだけ。
を に入れると で成り立ちません。曲線の外の点です。
解く手順
接点を とおくところから始めます。
接点を とおく
接線の方程式を の式で書く
通る点の座標を代入して を解く
を接線の式へ戻す
の接点を とすると、傾きは です。
この直線が を通るので、、 を入れます。
から 。接点が 2 つ出たので、接線も 2 本になります。
なら 、 なら です。

赤い点は接点ではありません。2 本の接線がそこで交わっているだけです。緑の点が接点になります。
例:頂点がずれた放物線
点 から に引いた接線を求めます。
なので、接点を とすると傾きは です。
を代入します。
から で、。
のとき接線は 、 のとき です。
例:接線が 1 本だけになる
点 から に引きます。接線 に代入する。
と が出ます。接線は と の 2 本です。
一方、原点 から引くと で の重解。接線は の 1 本だけになります。
原点は放物線の上にあるので、そこが接点そのもの。曲線上の点から引ける接線は 1 本です。
の方程式が重解になったら、接線は 1 本にまとまる。
異なる 2 解なら 2 本、重解なら 1 本、実数解がなければ 0 本になる。
例:接線が引けない位置
点 から に引こうとします。
左辺は正、右辺は 以下なので、成り立つ がありません。実数解なしです。
この点は放物線の内側にあります。内側からは、どちらを向いても曲線を突き抜けてしまう。
放物線の下側にいるあいだは 2 本、境目の曲線上で 1 本、内側に入ると 本。 の 2 次方程式の判別式が、この境目を決めています。
例:3 次関数から引く
点 から に引いた接線を求めます。
接点を とすると なので、接線はこうなります。
を代入して整理します。
が重解、 が単解です。接線は から 、 から の 2 本。
3 次関数では の方程式が 3 次になるので、解が最大 3 つ。接線も最大 3 本まで引けます[2]。
| の方程式の解 | 接線の本数 |
|---|---|
| 異なる 3 解 | 3 本 |
| 重解を含む 2 解 | 2 本 |
| 1 解のみ | 1 本 |
例:曲線上の点から 2 本引ける
放物線では、曲線上の点から引ける接線は 1 本だけでした。3 次関数だと事情が変わります。
の点 で試します。 なので、この点は曲線の上にあります。
接点を とすると、接線は次のとおり。
を代入して整理します。
が重解、 が単解です。
からは という水平な接線。これは点そのものでの接線です。
からは 。曲線の左側で接し、そこから伸びて を通ります。
曲線の上にある点でも、離れた場所で接する線が別に引けることがある。3 次関数では最初にこれを疑います。
接点が重解になる意味
接するというのは、曲線と直線を連立したときに重解が出る、ということでした[3]。
と を連立すると になります。
が重解です。1 点で 2 回出会っている、という形が接するの中身になります。
連立した方程式が重解をもつ。触れるだけで通り抜けない
異なる解をもつ。曲線を横切って反対側へ抜ける
点 から曲線 に接線を引くとき、接点の 座標はどれですか。
本数の判定も確かめます。
点 から放物線 に引ける接線は何本ですか。
- 本
- 本
- 本
接点を とすると接線は 。 を代入して 、つまり となり実数解がありません。頂点 より上にあるので、この点は放物線の内側です。
接点が分からないなら文字でおく。この一手さえ出れば、あとは代入して方程式を解くだけです。



















接線 y=2tx−t2 に (0,−4) を代入すると −4=−t2 なので t2=4、t=±2 です。t=±4 は t2=4 を t=4 と読み違えた形にあたります。