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共通部分を 1 文字に置きかえれば因数分解の形が見えてきます

には、 が 2 か所あります。ここを と置きます。

に戻します。

まだ終わりません。どちらのかっこも 3 項なので、たすきがけが当たります。

置きかえずに展開すると 4 次式になり、手がかりが消えます。同じ式が 2 か所にあるなら、まとめて 1 文字と見ます。

置きかえは 3 段で戻る

置いた文字は必ず戻します。戻したあとのかっこが、まだ分かれることも多い。

同じ式を 1 文字に置きかえる

その文字の式として因数分解する

もとの式に戻す

戻したかっこをもう一度因数分解する

3 段目で止めると、答えが のままになります。かっこの中を読み直して 4 段目まで進めます。

置きかえる相手の見つけ方

同じ式がそのまま 2 か所にある場合と、組み合わせを作って同じ形をそろえる場合があります。

のように、かっこがそのまま並んでいる。
のように、 を 1 文字と見る。
のように、かける順を変えると同じ形が作れる。
のように、2 文字のまとまりが並んでいる。

例:

なので、 と置きます。

戻して 。どちらも和の形なので、実数の範囲ではここで終わりです。

なら となり、両方が 2 乗の差です。

同じ手順でも、戻したあとに分かれるかどうかは中身で決まります。

例:

と置くと です。

という 2 文字のまとまりも、1 文字と同じように扱えます。

例:

2 乗の差の形です。 にあたります。

引くほうのかっこを外すときに符号が変わります。 で、

展開して確かめると と一致します。

例:かける順を変えて同じ形を作る

には、そのままでは同じ式がありません。組む相手を選びます。

両端どうしの と、内側どうしの を先に計算します。

です。 が共通になりました。

と置きます。

戻すと です。 の判別式は で平方数ではないため、有理数の係数ではこれ以上分かれません。

組む順を にすると、 になります。 の係数がそろわず、共通部分が作れません。

4 つのかっこを組むときは、定数の和が等しくなるように選びます。

なので、この組み方だと の係数がそろう。

因数分解では範囲を書かない

方程式で と置くときは という制限がつきました。因数分解では、この制限を書きません。

置きかえは式を書き替えているだけで、値を求めていないためです。 に戻した時点で、もとの式とまったく同じものになります。

方程式で置きかえる

の解を に戻す。 の動ける範囲を確かめてから戻す

因数分解で置きかえる

式を書き替えるだけ。範囲はいらず、最後に文字を戻す

例:3 か所に同じ式がある

を見ます。 と置くと、係数が です。

戻すと 。展開して確かめる手もありますが、置きかえたほうが速い。

よくある誤り

戻し忘れが、最も多く見られます。

のまま答えにする。
戻したあと、かっこの中を分けずに止める。
組む相手を選ばず、前から順にかけてしまう。
で、引くほうのかっこの符号を変えない。
置きかえた文字に 以上などの条件を書き足す。

3 番目は で起きます。定数の和がそろう組み方を先に見ます。

を因数分解した式はどれですか。

__RESULT__

とすると です。戻して

で、共通部分が作れる組み方はどれですか。

__RESULT__

定数の和が でそろうのは 1 番目です。 になり、 が共通になります。

同じ式が 2 か所にあれば置きかえる。並んでいなければ、組む相手を変えて同じ形を作る。置いた文字は最後に戻し、戻したかっこをもう一度読みます。

$(x^2+3x)^2 - 2(x^2+3x) - 8$ は $A = x^2 + 3x$ と置けば $(A-4)(A+2)$。戻したかっこがまだ 3 項なので、そこからさらに分かれます。$(x+1)(x+2)(x+3)(x+4)+1$ のように並んでいない式でも、定数の和がそろう組み方を選べば共通部分が作れる。方程式の置きかえと違って範囲を書かない理由、戻し忘れと分け残しまで。