ヘルダーの不等式とミンコフスキーの不等式
ヘルダーの不等式とミンコフスキーの不等式は、 空間の理論における基本的な不等式である。前者は積の積分を各因子のノルムで評価し、後者は ノルムが三角不等式を満たすことを保証する。
ヘルダーの不等式
が を満たすとき(このような を共役指数という)、, に対して であり、
が成り立つ。
の場合はコーシー・シュワルツの不等式として知られる:
ヘルダーの不等式の証明
または の場合は自明なので、 とする。
または の場合は a.e. なので成立。そうでない場合、, とおくと である。
ヤングの不等式 ()を , に適用して積分すると、
これを元に戻せばヘルダーの不等式が得られる。
ミンコフスキーの不等式
とし、 とする。このとき であり、
が成り立つ。これは ノルムが三角不等式を満たすことを示している。
ミンコフスキーの不等式の証明
の場合は の積分から直ちに従う。 の場合も本質的上限の定義から明らか。
の場合、 を用いる。両辺を積分し、右辺にヘルダーの不等式を適用する。 に注意して整理すれば結論が得られる。
一般化されたヘルダーの不等式
3 つ以上の関数に対する一般化も成り立つ。 が
を満たすとき、 に対して
が成り立つ。
逆ヘルダーの不等式
のとき、ヘルダーの不等式の向きが逆転する。()として、
ただしこの場合 は通常の意味でのノルムではない。
内挿不等式
とし、 とする。このとき であり、
が成り立つ。ここで は で定まる。
この不等式はヘルダーの不等式から導かれ、 空間の内挿理論の出発点となる。