文字係数の二次不等式……場合分けが起きる 2 か所
係数に文字が入ると、答えを 1 つの式で書けなくなります。 の値しだいで解の形そのものが変わるため。
場合分けが起きる場所は決まっていて、二次の係数の符号と、2 つの解の大小の 2 か所です。
文字では割れない
を とは書けません。 が負なら不等号の向きが変わり、 なら割ること自体ができない。
数のときは符号が見えているので迷いませんが、文字は符号を隠しています。割る前に の符号を場合に分ける。
1 か所目は二次の係数の符号
を解きます。左辺は因数分解できる。
なら下に凸、 なら上に凸、 なら二次式ですらなくなります。
を入れると で、一次不等式の 。二次不等式のつもりで放物線を描くと、この場合を落とします。

を入れると で、 が何であっても 。だから はいつも境界の 1 つになります。
2 か所目は 2 つの解の大小
のとき、境界は と の 2 つ。どちらが左に来るかは で変わります。
と を比べると、 なら 、 なら 。ちょうど で 2 つが重なります。
下に凸で だから外側。左右の順が入れ替わるぶん、答えの書き方も入れ替わる。

5 つの場合に分けて書く
の数直線を と で切ると、区間が 3 つと点が 2 つ。あわせて 5 通りになります。
| の範囲 | 解 |
|---|---|
| または | |
| または |
の行だけ内側になっています。上に凸だと、2 つの境界にはさまれた部分で正になるため。
では で境界が重なり、 の形。答えは です。
大小だけで分かれる形
二次の係数に文字がなく、解のほうにだけ文字が入る形もあります。 がその例。
下に凸で だから内側と決まっていますが、 と のどちらが左かで書き方が変わります。
で解なしになるところが目印です。境界が重なった瞬間、内側の区間が幅を失う。
の解が または になるのは、 がいくつのときですか。
場合分けを漏らさない書き方
分ける場所を先に決めてから解き始めます。二次の係数を にする値、2 つの解が一致する値。この 2 種類が境目になる。
なら、係数が になるのは 、解が一致するのは から 。この 2 点で の数直線を切ると、区間 3 つと点 2 つの 5 通りがそろいます。
境目の点そのものを書き落としやすい。 と を独立した行として立てておけば、区間の側だけで済ませずに済みます。
検算は代表の値を入れる
各場合から を 1 つずつ選んで、もとの式に入れます。
の代表として をとると 。 で または になります。
表の の行は または で、 と 。一致しました。
も試します。 から で 。表の の行は で、。こちらも合っています。
で のときの解はどれですか。
- すべての実数
- 解なし
を入れると で、二次式ではなく一次式になります。移項して 。 の項が消える場合を放物線のつもりで扱うと、この行を落とします。
文字が 1 つ入るだけで、答えは 5 行に増えました。分ける場所は係数を にする値と解が一致する値の 2 種類しかないので、そこを先に押さえてから解き始めます。











下に凸で >0 だから外側で、境界は x=a と x=3 です。小さいほうが 3、大きいほうが 5 になっているため a=5。a=3 なら重解で x=3、a=−5 なら x<−5 または x>3 になります。