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分数と小数の係数は何倍すれば消えるか?二次方程式のそろえ方

の分母は です。最小公倍数の を両辺にかけると、分母が 3 つとも消えます。

移項すると で、係数はすべて整数になりました。

かける数は分母の最小公倍数

両辺に同じ数をかけても、等式は等式のままです。分母を消すためにかける数は、分母すべての最小公倍数。

なら、 の最小公倍数で です。

の項は 倍、 の項は 倍。定数項は になります。

もとの分母かける数理由
2, 3, 663 つの最小公倍数
4, 6124 と 6 の最小公倍数
3, 515たがいに素なので積

最小公倍数より大きい数をかけても、解は変わりません。ただ係数が大きくなって、計算が重くなるだけ。

解は動かない

両辺を何倍しても、方程式の解は 1 つも増えず、1 つも減りません。 になる は、 を何倍しても のままだからです。

グラフでいうと、放物線が縦に伸び縮みするだけ。 軸と交わる場所は動きません。

倍率が変わると放物線の開き方は変わります。 軸と交わる 2 点だけが、その場に残る。

小数には 10 の累乗をかける

小数点以下の桁数が最も多い係数に合わせます。1 桁なら 倍、2 桁なら 倍。

はどれも 1 桁なので 倍です。

左辺は と因数分解できます。

をもとの式に入れると になりました。

例:小数点以下が 2 桁

では、 が 2 桁です。全体を 倍します。

に、 に変わる。桁数の少ない係数にも、同じ をかけます。

から です。

小数点以下が最も多い桁数を見る

その桁数だけ 10 をかける

すべての項に同じ数をかける

例:分数と小数が混ざる

のような形では、まず小数を分数に直します。

なので、分母は です。最小公倍数の をかける。

になります。小数のまま 倍しても分数が残るため、そろえる先を分数に決めてからかけます。

分数にそろえる

に直し、分母の最小公倍数をかける。1 回で終わる

小数にそろえる

に直す。 のように割り切れない分数があると使えない

例:分母に がある

を解きます。分母が になる は、はじめから除きます。

両辺に をかける。

移項して 、解の公式から です。

なので、2 つの値はおよそ 。どちらも でも でもないため、両方が答えになります。

分母に文字があるときは、かける式が でないことを先に確かめます。

をかけると等式が崩れる。除いた値が答えに現れたら、その値は落とします。

例:右辺が でないとき

のように右辺に項が並ぶ形でも、やることは変わりません。

分母 の最小公倍数は です。左辺だけでなく、右辺の 2 項にもかけます。

から

例:分子が 2 項ある

の分母は です。 をかけます。

分子が 2 項ある項では、かけたあとも 2 項がひとまとまりです。かっこをつけて と書く。

移項して から です。

かっこを落として と書くと、定数項が ずれます。分子が 1 項のときには起きない誤りです。

例:比の形で与えられる

のような比も、分数と同じ扱いになります。内側どうしの積と、外側どうしの積が等しい。

から です。

比の各項が だと比の形になりません。 を先に確かめておきます。

通分とは別の操作

1 つの式の中で分母をそろえるのが通分、方程式の両辺に同じ数をかけるのが分母を消す操作です。

通分では が分母に残ります。等式の両辺にかけたときだけ、分母そのものが消える。

通分1 つの式をまとめる。分母は残る
両辺にかける方程式を変形する。分母が消える

のない式に「 をかけて分母を消した」と書くと、値そのものが 倍に変わります。式の変形と方程式の変形は別のものです。

よくある誤り

かけ忘れが最も多い箇所です。項が 1 つでも残されると、別の方程式になります。

右辺の項にかけ忘れる。左辺だけ整数になって式が変わる。
を 1 桁と読み、 倍で止める。
分母に を含む式で、 の確認を落とす。
分数を消したあとに、両辺を割れる形を見落とす。

3 番目を落とすと、除くべき値まで答えに並びます。4 番目は のような式で起きる。

倍すると になり、さらに で割れば です。

を整数係数に直すと、どれになりますか。

__RESULT__

分母 の最小公倍数は です。 に、 になります。3 番目は分母をそのまま係数に書き写した形。

を整数係数にするには、何倍しますか。

__RESULT__

の小数点以下が 2 桁なので、 倍で全部が整数になります。 倍だと が残る。 倍でも解は同じですが、係数が 倍だけ大きくなります。

分母を消す操作も、小数点をずらす操作も、両辺に同じ数をかけているだけです。かける数を決めたら、項をひとつも飛ばさずにかけます。

$\dfrac{x^2}{3} - \dfrac{x}{2} = \dfrac{1}{6}$ なら分母の最小公倍数 $6$、$0.01x^2 + 0.1x - 0.24 = 0$ なら小数点以下の桁数に合わせて $100$。両辺を何倍しても放物線が縦に伸び縮みするだけで、$x$ 軸と交わる 2 点は動きません。分子が 2 項あるときにかっこが要る理由、分母に $x$ を含む式で $x \neq 0$ を先に確かめること、通分と混同しやすいところまで。