2 つの二次方程式の「共通解」は引き算で 1 次式に落ちる
と が共通の解をもつ をさがします。共通解を と置くと、2 つの式が同時に成り立ちます。
の係数がそろっているので、引くと消えます。
または です。2 次だった式が、引き算で 1 次に落ちました。
引き算で消えるのは の項
共通解は両方の式を満たします。だから 2 式の差も満たす。差をとると が消え、 の一次式になります。
一次式なら が 1 つに決まります。候補が絞れたところで、もとの式に戻して確かめる。
共通解を α と置く
2 式に代入して差をとる
一次式から α または係数を絞る
もとの式へ戻して確かめる
引き算で得られる条件は、共通解があるなら成り立つ、という向きだけです。逆向きは自分で確かめます。
場合を 1 つずつ調べる
さきほどの を、2 つに分けます。
のとき、2 つの式はどちらも になります。判別式は で負。
実数解が 1 つもないため、共通解もありません。 は落ちます。
のとき、1 本目に代入して から です。
2 本目でも確かめます。 となり、こちらも成り立ちます。
のとき、式は と です。
解は と 。共通しているのは の 1 つだけです。

グラフでは、2 つの放物線が同じ場所で 軸を切っている状態です。 でだけ重なっています。
例:片方が具体的に解けるとき
と が共通解をもつ を求めます。1 本目には文字がありません。
の解は です。共通解があるなら、 か のどちらか。
を 2 本目に入れると で 。
を入れると で 。
のとき 、両辺を で割って 。解は と で、共通解は 。
のとき から 。解は と で、共通解は です。
文字のない式を解いて、その解を候補にする。代入するだけで が決まる
引き算で を消し、一次式から候補を絞る。場合分けが 2 つに分かれる
の係数がそろっていないとき
と では、そのまま引いても が残ります。2 本目を 倍してから引く。
なら です。 のときは の項も消え、 が残って成り立ちません。
一次式が になる場合と、0 = (\text{0 でない数}) になる場合を分けます。前者は が絞れず、後者は共通解なしと決まる。
例:2 つの解が両方とも共通
と が、2 つの解をともに共有するとします。
引くと 、つまり です。
すべての解で成り立たなければならないため、 が 1 つに決まってしまう の形では足りません。 が必要です。
なら 2 式はまったく同じ式になり、解も 2 つとも共通になります。
共通解が 1 つなら引き算の一次式が を1 つに決めます。
2 つとも共通なら、その一次式はどんな でも成り立つ形、つまり になる。
例:共通解をもたない
と を見ます。引くと で 。
を 1 本目に入れると で、 になりません。
引き算の式は満たしても、もとの式は満たしていない。共通解はありません。
そもそも 1 本目の判別式は で、実数解が 1 つもない式でした。
を動かすと 2 本の放物線がずれていきます。 軸を切る場所が一致するのは のときだけ。
戻して確かめるまでが 1 問
引き算で得た式は、共通解があるとしたら満たすはずの条件です。逆に、その条件を満たしても共通解があるとは限りません。
と が、まさにその形でした。 という候補が残っても、もとの式では成り立ちません。
よくある誤り
引いたところで答えにしてしまう形が、最も多く見られます。
最後の 1 つでは、共通解が 2 つになります。 のとき 2 式はまったく同じなので、解も両方が共通です。
と が共通解をもつとき、 はいくつですか。
と の共通解が のとき、 はいくつですか。
を 2 本目に入れると で 、 です。このとき となり、 が共通しています。
引き算は候補を絞るための一手で、答えを決める一手ではありません。絞ったあとに、もとの 2 式へ戻して両方が になるかを見ます。










引くと (a−2)(α−1)=0 です。a=2 では 2 式が x2+2x+2=0 になり、判別式が負で実数解がありません。α=1 から a=−3 が残ります。