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解を先に与えられたとき - 二次方程式の係数はどこまで決まるか

解が と になる二次方程式を書きます。 と の積が になればよい。

ところが も、 も、解は同じ と です。

解を 2 つ決めても、二次方程式は 1 つに決まりません。決まるのは の比のほうです。

条件は 2 つ、文字は 3 つ

には 、、 の 3 つがあります。解が と だという条件は、次の形に書けます。

右辺を展開すると です。 と が で書けてしまう。

だけが残ります。 を と決めれば係数が定まり、 を にすれば全体が 倍になる。

を動かすと放物線は開いたり裏返ったりしますが、 軸を切る場所は動きません。どれも解は と です。

「 の係数を とする」「係数を整数とし、なるべく小さくする」といった但し書きが付いて、はじめて 1 つに決まります。

解 α と β を x - α、x - β の形に置く

積を作って a 倍する

a を決める条件を問題文からさがす

例:解が分数のとき

解が と で、係数を整数にします。 では分数が残る。

両辺を 倍すると、 の分母が消えます。

を入れると です。

分数の解 は、 という形にすると整数係数のまま書けます。

解が
解が
解が
解が

例:解が無理数のとき

解が と の二次方程式を作ります。積の形をそのまま展開してもよい。

の形に見ると、 が 2 乗で消えます。展開する前にまとめておくと計算が短くなる。

を解の公式で解き直すと 。もとに戻りました。

解が 1 つしか与えられないとき

が を解にもつ、という条件だけでは と は決まりません。代入して得られるのは 1 本の式です。

文字が 2 つあるのに式は 1 本。 を決めれば が決まる、という関係だけが残ります。

なら で 、もう 1 つの解は 。 なら で 、もう 1 つの解は です。

は、 平面で1 本の直線を表します。

この直線の上のどの点をとっても、 を解にもつ二次方程式ができる。

例:係数が有理数だと決まる

の と が有理数で、 を解にもつとします。今度は決まります。

有理数を係数にもつ二次方程式が を解にもつなら、 も解です。もう 1 つの解が だと分かる。

2 つの解がそろえば係数が書けます。さきほど計算した から 、。

代入して確かめる道もあります。 を入れて整理する。

、 が有理数なので、 の係数と残りをそれぞれ にします。 から 、 から 。

係数に条件がない

を解にもつ式は無数にある。 と の関係が 1 本決まるだけ

係数が有理数

無理数の解は必ず対で現れる。もう 1 つの解が決まり、係数も定まる

例:重解として与えられる

を重解にもち、 の係数が の二次方程式を作ります。 の場合です。

判別式は になります。重解の は と一致する。

例:解の 1 つと係数の一部が与えられる

が を解にもつとき、 ともう 1 つの解を求めます。

代入すると で です。式は 、両辺を で割って 。

から、もう 1 つの解は になります。

定数項が最初から と決まっていたので、文字は だけ。条件 1 つで足ります。

例:解の和と積が与えられる

「2 つの解の和が 、積が 」という条件からも式が書けます。展開した形と見比べる。

から解は と で、確かに和が 、積が です。

の係数を にした形で、 の係数が和の符号違い、定数項が積になります。

和が 、積が なら 。
和が 、積が なら 。
和が 、積が なら で重解。
和が 、積が なら で実数解なし。

最後の 1 つは、和と積を自由に決めると実数解がなくなる例です。。

よくある誤り

を勝手に と決めてしまう形が多い。問題文に指定がなければ、答えは 1 つに定まりません。

「解が と の二次方程式」に とだけ答える。
解の符号を写し違え、 に対して と書く。
分数の解を のまま残し、整数係数にしない。
係数が有理数という条件がないのに、共役な解を勝手に足す。
和と積の条件で、 の係数を和のままにする。符号が反対になる。

4 番目は の 、 に条件がない場合です。 が解とは限りません。

解が と で、係数が整数の二次方程式はどれですか。

__RESULT__

です。3 番目は解としては正しいものの、係数が整数ではありません。

係数が有理数で を解にもつ二次方程式はどれですか。

__RESULT__

もう 1 つの解は です。和が 、積が なので になります。

解を与えられたら、まず の積を作る。そのあとに、 の係数をどう決めるかを問題文から読みます。指定がなければ、答えは比の形までです。

解が $2$ と $-3$ でも、$x^2 + x - 6 = 0$ と $2x^2 + 2x - 12 = 0$ の両方が当てはまります。決まるのは $a : b : c$ の比まで。解が 1 つだけ与えられた場合は、$a$ と $b$ の関係が 1 本引けるだけです。ただし係数が有理数という条件がつくと、$1 + \sqrt{2}$ の相手が $1 - \sqrt{2}$ に決まり、係数も定まります。分数の解を整数係数で書く形、和と積から式を組む形まで。