2026年10月

2026年10月17日

  1. アルバニアで学生の抗議が警察との激しい衝突に発展、地方都市にも拡大
  2. ルーマニア沖で無人機に襲われたタンカーが炎上、黒海西部で商船の被害が相次ぐ

2026年10月16日

  1. ブラジル上院が労働時間を週 40 時間に縮める憲法改正を可決
  2. パキスタン北西部の私立学校で屋根が崩れ、子ども 30 人以上が亡くなる

2026年10月15日

  1. 検事の「ガキ」発言で国に賠償を命じた判決が確定、黙秘権の侵害は認めず
  2. ホルムズ海峡でシンガポール船籍のコンテナ船が被弾して沈む

2026年10月14日

  1. 道路予算をめぐる発言と支持者の無料送迎で批判を浴びた簗農林水産相が辞任
  2. ロシアがスパイ容疑で北海道新聞の記者を拘束、モスクワの裁判所は勾留を認める

2026年10月13日

  1. ネパールの鉄砲水でマナスルのトレッキングルートが寸断、外国人 100 人以上が足止めに
  2. 九州新幹線が全線で運転見合わせ:パンタグラフの部品がなくなり架線を点検
  3. アルバータ州の分離を問う住民投票を前に、カーニー首相が結束を呼びかけ
  4. 関文科相、内規で禁じられた議員会館での政治資金パーティー開催を陳謝
  5. 南アフリカ警察の副長官が懲戒審問の場で辞職、「不名誉除隊」の扱いに
  6. トランプ氏を批判してきたオマル米下院議員の自宅を連邦捜査官が捜索
  7. サイバー攻撃でフランスのスーパー数百店の冷蔵ケースが 50 度に
  8. 簗農相が衆院選での支援者の無料送迎を認め、違法性は否定
  9. 教皇レオ 14 世が肺の小さな結節を取り除く手術へ
  10. 『ガラスの城』の漫画家わたなべまさこさんが 97 歳で亡くなる
  11. パリで最も古い屋内市場「マルシェ・デ・ザンファン・ルージュ」が全焼
  12. 景気の安定化策を支える理論を築いた米国の 2 人がノーベル経済学賞を受ける

2026年10月12日

  1. かけ子にするため女性を空港へ連れて行った疑いで山口組系組員ら 5 人を逮捕
  2. ドイツのバース労働・社会相が辞任を表明、連立相手からの攻撃も理由に
  3. フーシ派のミサイルでリヤドの空港にいた 13 人が死亡
  4. クマの緊急銃猟が広島県で初めて行われる

2026年10月11日

  1. パキスタン大統領がカーン元首相派の治める州に非常事態を宣言
  2. ジブチ沖の移民船転覆で 109 人が亡くなる
  3. ポーランドの学校で刃物による事件が相次ぐ、警察は 1 万校以上を点検
  4. ロシア軍の誘導爆弾がザポリージャの住宅地を直撃、死者は 20 人に

2026年10月10日

  1. JR 北海道の「くしろ湿原ノロッコ号」が 37 年の運行を終了
  2. エチオピアがエリトリアの侵攻を国連安保理に訴え
  3. パナマ中部で M7.7 の地震、病院や学校などに被害が広がる
  4. 大阪府南部でだんじりの横転が相次ぎ、死者は 2 人に
  5. 米国がロシア産軽油の取引を一時解禁、トランプ氏とプーチン氏が電話で合意
  6. 将棋の西山朋佳白玲が女性で初めて棋士の資格を手に
  7. 米国が国際刑事裁判所そのものを制裁、日本など 8 か国の外相は「強く異議」
  8. 英首相が日英伊の次期戦闘機 GCAP へのドイツの参加に前向きな姿勢を示す

2026年10月9日

  1. トランプ氏が習主席に対日輸出規制の撤回を要求、香港紙が報道
  2. ノーベル平和賞は南アフリカの法律家ナビ・ピレイ氏に

2026年10月8日

  1. カズオ・イシグロ氏の 6 年ぶりの長編、日本語版も英米と同じ日に発売
  2. コンゴ民主共和国から戻った男性がエボラ出血熱で死亡、ケニアで初めての感染に
  3. ドイツ連邦情報局のハニング元長官を勾留:元部下から機密文書約 2000 点を買った疑い

2026年10月7日

  1. ノーベル化学賞に東京理科大学の硤合憲三名誉教授ら、鏡写しの分子の偏りを大きくする仕組みを発見
  2. ノーベル物理学賞は南極の氷で宇宙のニュートリノを捉えたハルゼン氏に

2026年10月6日

  1. 「焼肉きんぐ」のアプリから約 1079 万件の会員情報が流出
  2. ロシアのペスト研究所の職員が肺炎で死亡、WHO は一般へのリスクを低いとみる
  3. ナスダック総合指数が最高値を更新、相次ぐ買収の発表で米国株が上昇
  4. 『ケインとアベル』の英作家ジェフリー・アーチャー氏が 86 歳で亡くなる
  5. スペインのサンチェス首相が総選挙を前倒し:投票は 11 月 29 日
  6. ノーベル生理学・医学賞は光で神経細胞を操る光遺伝学、米独の 3 人に

2026年10月5日

  1. インドで選挙管理委員会の委員長に辞任を求める抗議が続く、最高裁は 5 日に審理
  2. ブラジル大統領選はフラビオ・ボルソナロ氏が首位、ルラ氏との決選投票へ
  3. EU が送還の拠点「帰還ハブ」を域外に置く規則を最終承認
  4. G7 が原油と軽油の備蓄 1 億バレルを協調放出へ:トランプ氏は輸出禁止を見送り

2026年10月4日

  1. メルツ首相がキーウを訪問、ロシアは首都の橋を 4 日続けて無人機で狙う
  2. 沖縄県警が普天間所属の米兵を強盗殺人容疑で逮捕、那覇のホテルで女性が死亡
  3. ラトビアの議会選挙でクルベルグス首相の統一リストが第一党に

2026年10月3日

  1. 辺野古移設に反対する市民団体が古謝知事の就任後初めての集会を開催
  2. 教員不足などに抗議するフランスの高校生の学校封鎖が全国に広がる
  3. ギリシャが中世ブルガリアの皇帝サムイルの遺骨を返還:教会の宝物 48 点と交換
  4. 北朝鮮が中距離の戦略ミサイルを発射、金与正氏は「AI を導入」と主張
  5. 成田空港会社が土地収用法の事業認定を 12 月にも申請へ

2026年10月2日

  1. ユーロ圏の 9 月の物価上昇率が 3.8% に
  2. 国勢調査の人口水増しで富山市長が謝罪、交付税を約 6000 万円多く受け取った可能性
  3. 関東運輸局が東海汽船の 3 隻に初の使用停止命令、乗組員の酒気帯び当直で
  4. 薬物を 2 回注射された死刑囚が死に至らず、テネシー州知事が年内の執行を取りやめ

2026年10月1日

  1. テルアビブ行きのフライドバイ機で副操縦士が機長を刺し、機体はサウジアラビアに緊急着陸
  2. 日銀短観で大企業製造業の景況感が 2018 年以来の高水準に
  3. 明治大学がアラスカ先住民の遺骨を自ら返したと明かす
  4. ヘグセス米国防長官が自律戦の四つ星司令部の新設を表明
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ノーベル化学賞に東京理科大学の硤合憲三名誉教授ら、鏡写しの分子の偏りを大きくする仕組みを発見

スウェーデン王立科学アカデミーは 10 月 7 日、2026 年のノーベル化学賞を東京理科大学の硤合憲三(そあい・けんそう)名誉教授(76)とフランスのパリ・サクレー大学のアンリ・カガン名誉教授(95)に贈ると発表した [1][2]。授賞の理由は「不斉有機合成における非線形効果と自己触媒作用の発見」である [3]。授賞式は 12 月 10 日にストックホルムで開かれ、賞金 1200 万スウェーデン・クローナ(約 1 億 9000 万円)は 2 人で等しく分ける [1][4]。日本の個人や団体がノーベル賞を受けるのは 3 年連続となり、化学賞では硤合氏が昨年の北川進・京都大学特別教授に続く 10 人目で、外国籍の人を含めた個人の受賞者は分野を合わせて 31 人になった [2][4]。

アミノ酸や糖には、原子のつながり方は同じでも右手と左手のように鏡写しの関係にある 2 つの型があり、生き物のタンパク質はほぼ一方の型のアミノ酸だけでできていて、DNA の糖も片方の型にかぎられる [4][5]。ところが化学者が試験管でこうした分子をつくると両方の型が同じ量ずつできるのが常で、生命の分子が片方にそろう「ホモキラリティー」がどう生まれたのかは長く謎とされてきた [5]。薬の分子にも 2 つの型をもつものが多く、効き目があるのは片方だけで、もう一方が有害な副作用を起こすこともあるため、狙った型だけをつくる「不斉合成」は医薬品や香料の製造に欠かせない [2][5]。

不斉合成によく使われる触媒は、反応を進める金属に左右の型をもつ分子を組み合わせたもので、触媒の型が偏っているほど生成物の型も偏る [5]。両者は比例するというのが 1980 年代初めの化学者の前提だったが、当時パリ南大学にいたカガン氏はこれを疑い、金属が型をもつ分子を少なくとも 2 つ抱えるなら、右と右、左と左、右と左の 3 通りの触媒ができるはずだと考えた [5]。実験では右と左を抱えた触媒だけが反応をずっと遅く進め、生成物には触媒の偏りから見込まれるより多く一方の型ができることが分かり、カガン氏は 1986 年にこの「非線形効果」を示す反応を 3 つ報告している [1][5]。

非線形効果の大きい不斉反応を調べていた東京理科大学の硤合氏は、反応の触媒と生成物の構造がよく似ていることに気づき、生成物が自分と同じ分子をつくる触媒にもなる「自己触媒」の反応を思いついた [5]。1990 年代初めには自己触媒の反応がいくつか知られていたものの、型の偏りを生むものはなく、多くの分子を試した末にたどり着いたのが 5-ピリミジルアルカノールである [5]。1995 年の論文では、片方の型が 2% 多いだけの状態から反応を始め、偏りは 87% まで広がった [1][5]。

それでも生命のように一方の型だけになるところまでは届かず、硤合氏はさらに 8 年をかけて、2003 年に型の偏りのない分子の組み合わせから一方の型が生まれ、それが自らの複製をつくっていく反応を示した [5]。反応の始めに偶然わずかに多くできた型が全体をのみこみ、最終的には生成物の 99.99% を占めるまでになるが、どちらの型になるかは最初の偶然しだいで、同じ反応をくり返すと逆の型ができることもある [5]。アカデミーの解説はこれを生命の誕生以来はじめて偏りのない分子の組み合わせから鏡写しの偏りを生んだ例と位置づけ、ノーベル化学委員会のハイナー・リンケ委員長は、2 人が「100 年以上前からの化学の謎」に答えを出し、編み出した反応は「見事だ」とたたえた [1][5]。

発表の記者会見には硤合氏も電話で加わり、受賞の知らせを受けたときは「自宅の近くで買い物をしていた」と明かした [6]。読売新聞によると、この会見で硤合氏は次のように喜びを語っている [7]。

ノーベル賞の受賞が決まって、人生で最も興奮している。尊敬するアンリ・カガン博士と一緒に受賞できて光栄だ。

読売新聞(ノーベル化学賞を受賞した硤合憲三さん「人生で最も興奮」「尊敬するアンリ・カガン博士と一緒に受賞できて光栄」)

自身の研究でホモキラリティーの一部を説明できるようになったとしながらも、硤合氏は「もちろん、これが最終的な答えではない」と述べ、分子の型の重要性がさらに広く知られ、次の世代が研究を発展させることに期待を寄せた [6]。硤合氏のもとで助手となり、20 年以上ともに研究してきた東京理科大学の川崎常臣教授は、恩師の見つけた反応を「生命の起源を解明するヒントにつながる成果だ」と評し、細かいところまで気がつく優しい先生だと話す [3]。

1950 年に広島県で生まれた硤合氏は、東京大学で向山光昭氏の指導を受けて 1979 年に理学博士の学位を取り、米国ノースカロライナ大学の博士研究員を経て東京理科大学の教授を務めた [1][3][8]。カガン氏は 1930 年にフランスのブローニュ・ビヤンクールで生まれ、1960 年にコレージュ・ド・フランスで博士号を取り、のちにパリ南大学へ移った [1][9]。触媒で一方の型を選んでつくる研究には 2001 年と 2021 年にも化学賞が贈られており [5]、このうち野依良治氏ら 3 人が選ばれた 2001 年には、当時のフランスの研究相がこの分野の先駆けであるカガン氏も受賞すべきだったと異を唱えていた [9]。

参考文献

  1. [1]NobelPrize.org(Press release: Nobel Prize in Chemistry 2026)
  2. [2]中国新聞デジタル(共同通信の配信記事)
  3. [3]読売新聞(ノーベル化学賞、東京理科大の硤合憲三・名誉教授ら…不斉有機合成における非線形効果と自己触媒作用を発見)
  4. [4]産経ニュース(「人生で最もエキサイティングな日だ」ノーベル化学賞の硤合憲三さん 日本受賞は3年連続)
  5. [5]NobelPrize.org(Nobel Prize in Chemistry 2026 - Popular information)
  6. [6]産経ニュース(化学賞の硤合憲三さん、受賞の報は「自宅近くで買い物していたとき」 ノーベル財団会見に)
  7. [7]読売新聞(ノーベル化学賞を受賞した硤合憲三さん「人生で最も興奮」「尊敬するアンリ・カガン博士と一緒に受賞できて光栄」)
  8. [8]東京理科大学(本学硤合憲三名誉教授がノーベル化学賞を受賞)
  9. [9]Wikipedia(Henri B. Kagan)