将棋の西山朋佳白玲が女性で初めて棋士の資格を手に
2026年10月10日 20:06
将棋の女流棋士、西山朋佳白玲(31)が 10 日、金沢市のホテル日航金沢で指されたヒューリック杯第 6 期白玲戦七番勝負の第 5 局で挑戦者の福間香奈女流四冠(34)に勝ち、4 勝 1 敗でタイトルを守った [1][2]。白玲の獲得は通算 5 期目となり、規定によって女性で初めて棋士になる資格を得たが、その権利を使うかどうかはまだ決めていない [1][3]。
対局は後手番の西山白玲が 118 手で制した [1]。8 月 22 日に千葉県浦安市で始まった七番勝負では、第 1 局を取ったあと鹿児島県指宿市の第 2 局を落としたものの、奈良市の第 3 局と京都市の第 4 局を続けて勝ち、3 勝 1 敗で金沢の第 5 局を迎えていた [2][8]。終局後、権利を使うかどうかを問われた西山白玲の答えは次のとおりである [4]。
最初に記者会見等で申し上げた通り、このシリーズは盤面に集中することを心がけていたので、すぐに答えを出せる状況じゃないかなと思います。
スポーツ報知(西山朋佳女流四冠 白玲防衛で通算5期に 史上初となる女性棋士の権利獲得も行使は保留「すぐに答えを出せる状況じゃないかなと思います」)
白玲戦は女流棋戦でただ一つの七番勝負で争われ、勝者は女流タイトルの序列 1 位にあたる白玲の称号を得る [6]。白玲を通算 5 期獲得した女流棋士には永世称号の「クイーン白玲」が与えられ、2025 年に導入された規定で、これに棋士のフリークラスに編入する権利が加わった [1][6]。日本将棋連盟がこの規定を審議したのはその年 6 月の総会で、棋士と四段以上の女流棋士による投票で過半数の賛成を集めている [3][4]。
棋士は女性だけが所属する女流棋士とは別の制度で、これまでは養成機関の奨励会で四段に上がるか、編入試験に合格しなければなれなかった [1][3]。女流棋戦での活躍だけで棋士になれる規定には賛否両論があったものの、連盟は、女流棋士全体の水準が年々上がっており、最高峰の白玲戦で通算 5 期を取れば棋士として通用する実力の裏づけになると説明する [3]。
2010 年に関西奨励会へ入った西山白玲は、2015 年 12 月に女性で 2 人目の三段となった [7]。2020 年 3 月の三段リーグでは 14 勝 4 敗を挙げたものの、同じ成績で並んだ 3 人のうち、前期の結果で決まる順位の差でほかの 2 人が四段に上がったため、西山白玲は次点にとどまった [7]。奨励会の年齢制限を前にした 2021 年 4 月に退会して女流棋士となり、同じ年の第 1 期白玲戦では初代の白玲に就いている [4][7]。2024 年 7 月には公式戦の成績で棋士編入試験の受験資格を得たが、9 月から 5 局を指した試験は 2 勝 3 敗で不合格だった [7]。
挑戦者の福間女流四冠も、旧姓の里見で指していた 2022 年に編入試験を受け、合格を逃している [7]。共同通信によると、棋士に劣らない実力があるといわれてきたこの 2 人でさえ棋士になれなかったことが、規定を作った背景にあったという [3]。規定が初めて当てはまった西山白玲は、2 週間以内に権利を使うかどうかを表明する [1][5]。
参考文献
- [1]熊本日日新聞(将棋の西山、女性初の棋士資格 新規定で獲得、権利行使は保留)
- [2]日本将棋連盟(ヒューリック杯白玲戦・女流順位戦)
- [3]熊本日日新聞(女性棋士誕生へ西山の次の一手は 白玲通算5期で資格獲得)
- [4]スポーツ報知(西山朋佳女流四冠 白玲防衛で通算5期に 史上初となる女性棋士の権利獲得も行使は保留「すぐに答えを出せる状況じゃないかなと思います」)
- [5]読売新聞(西山朋佳白玲、女性初の棋士になるかは「判断保留」…白玲戦で通算5期目のタイトル獲得で資格得る)
- [6]ウィキペディア(白玲戦)
- [7]ウィキペディア(西山朋佳)
- [8]日本将棋連盟(西山朋佳白玲VS福間香奈女流四冠 ヒューリック杯第6期白玲戦七番勝負第5局)