トランプ氏が習主席に対日輸出規制の撤回を要求、香港紙が報道
2026年10月9日 22:48
香港の英字紙サウスチャイナ・モーニングポストは 10 月 8 日、トランプ米大統領が 9 月の米中首脳会談で、中国がレアアース(希土類)などで日本に科している輸出規制について、米国の産業に影響が出ているとして撤回を習近平国家主席に求めたと報じた [1]。複数の関係者の話としており、トランプ氏は規制が「日本の供給業者に頼る米国の産業への脅威」になっているとの認識を示し、米中の貿易休戦に間接的に反するとも伝えたという [1]。
同紙によると、トランプ氏は高市早苗首相と会うよう習氏に促したが、習氏は応じる姿勢を見せず、日中関係と米中関係は切り離すべきだとして「日本の軍国主義の危険が高まっている」と主張した [1]。日本政府は 11 月 18〜19 日に中国の深圳で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議に合わせて高市氏と習氏の会談を求めたものの、中国側は習氏の代わりに李強首相との会談を持ちかけ、日本側は受け入れないと答えたとも同紙は伝えている [1][2]。習氏は 5 月にトランプ氏が中国を訪れた際の会談でも、日本の「再軍備」を強く非難していたと英紙フィナンシャル・タイムズが報じていた [2]。
中国外務省の毛寧報道官は 8 日の記者会見で、トランプ氏が高市氏との対話と対日輸出規制の撤回を求めたのは事実かと問われ、首脳会談については中国側が発表を出しているので、それを参照してほしいと答えるにとどめた [3]。同じ会見では、外務省が会見で高市氏を肩書きなしで呼んでいることに日本側がふさわしい敬意を求めた件を問われ、中日関係についての立場は何度も明らかにしていると述べている [3]。翌 9 日の会見でも、日本の右派勢力が AI に歴史をゆがめるデータを流し込んでいるとする質問に答え、日本が再軍事化を急ごうとしていると非難した [4]。
日中関係は、高市氏が 2025 年 11 月に台湾をめぐって国会で答弁したことをきっかけに冷え込み、中国は日本への渡航を控えるよう呼びかけ、水産物の輸入を止めるなどの対抗措置をとってきた [2]。2026 年 1 月 6 日には中国商務省が、軍事目的で使われる軍民両用(デュアルユース)品目の日本への輸出を禁じると発表し、2 月と 6 月にはそれぞれ日本の 20 の企業・団体を輸出管理の対象に、別の 20 を監視の対象に加えた [2]。中国は世界のレアアースの生産の 7 割を握っており、日本企業の輸入の手続きには 2025 年 12 月の時点で遅れが出ていた [2]。その後も中国当局は日本政府の当局者との接触を断り続け、北京の日本大使館の職員も多くの場合、中国側と会えていないと読売新聞は伝えている [2]。
参考文献
- [1]読売新聞(中国のレアアース対日輸出規制、トランプ氏が習主席に撤回求める…「米国産業に対する脅威」)
- [2]Wikipedia(2025-2026 China-Japan diplomatic crisis)
- [3]Ministry of Foreign Affairs of the People's Republic of China(Foreign Ministry Spokesperson Mao Ning’s Regular Press Conference on October 8, 2026)
- [4]Ministry of Foreign Affairs of the People's Republic of China(Foreign Ministry Spokesperson Mao Ning’s Regular Press Conference on October 9, 2026)