(3+2)(3−2) は 1 です。根号が 4 つ並んでいるのに、答えは整数になります。
和と差の積では、真ん中の項が消えて 2 乗どうしの差だけが残るためです[1]。展開の公式は、根号が入っても形を変えません。
展開の公式はそのまま使える
3 や 2 を、a や b と同じ文字として扱います。展開してから (3)2=3 と直せばよい。
(3+2)2=(3)2+232+(2)2=5+26
32=6 は、根号どうしの積の規則から出ます[2]。
角の 2 枚は整数、残る 2 枚が 6 ずつ。足して 5+26 です。
例:和と差の積
(3+2)(3−2) では、a2−b2 の形が使えます。
(3)2−(2)2=3−2=1
根号が完全に消えました。この性質が、分母の有理化で共役を掛ける理由でもあります[1]。
(5+3)(5−3)=2、(2+3)(2−3)=1。どれも整数になります。
例:3 項の積
(2+3+5)(2+3−5) を求めます。9 個の積を並べる必要はありません。
2+3 を 1 つのかたまりと見ると、和と差の積の形になります。
canvas: 式は呼び出しにそのまま書いてください。この引数は焼けません -> drawMath(… grpLine[grpIndex][0] …)
答えは 26。符号が違う項を 2 つ見つけ、残りをかたまりにするのが手順です。
例:3 乗の展開
(2+3)3 を求めます。(a+b)3=a3+3a2b+3ab2+b3 をそのまま当てます。
(2)3+3(2)23+32(3)2+(3)3=22+63+92+33=112+93
(2)3=22 のように、奇数乗では根号が 1 つ残ります。偶数乗なら整数です。
因数分解では根号を係数にする
x2−3 は、有理数の範囲では因数分解できません。根号を使ってよいなら分かれます。
x2−3=(x+3)(x−3)
3=(3)2 と見て、和と差の積に当てはめた形です。
x2−5=(x+5)(x−5)、x2−2=(x+2)(x−2)。同じ手が通ります。
例:平方の形にまとめる
x2−22x+2 を因数分解します。2=(2)2 で、真ん中が 2⋅x⋅2。
x2−22x+2=(x−2)2
x2+23x+3=(x+3)2 も同じ形です。定数項が平方になっているかを先に見ます。
真ん中の項の係数が2a の形になっていれば、平方にまとまる見込みがあります。
x2−22x+2 では 2 が 2 度出る。定数項が (2)2 と合えば確定。
例:4 次式を根号まで分ける
x4−5x2+6 は、x2 を 1 つの文字と見れば (x2−2)(x2−3) に分かれます。
さらに根号を使うと、4 つの 1 次式まで分けられる。
(x+2)(x−2)(x+3)(x−3)
どこまで分けるかは問題文の指定によります。「有理数の範囲で」なら 2 つ、「実数の範囲で」なら 4 つ。
例:解から因数分解を作る
x2−4x+1 の解は x=2±3 です。解が分かれば、因数分解の形も決まります。
x2−4x+1=(x−2−3)(x−2+3)
展開して確かめると、(x−2)2−3=x2−4x+1 に戻ります。解の公式と因数分解は、同じことを別の向きから見た形です。
| 式 | 因数分解 | 範囲 | | x2−3 | (x+3)(x−3) | 実数 |
| x2−22x+2 | (x−2)2 | 実数 |
| x4−5x2+6 | (x2−2)(x2−3) | 有理数 |
(7+3)(7−3) の値はどれですか。
__RESULT__
和と差の積なので (7)2−(3)2=7−3=4 です。10 は 2 乗の和、21 は積にあたります。
根号を文字と同じに扱い、最後に 2 乗を整数へ直す。展開も因数分解も、この順番なら普通の式と変わりません。
参考
$(\sqrt{3}+\sqrt{2})(\sqrt{3}-\sqrt{2})$ は $1$ です。根号が 4 つ並んでいても、真ん中の項が打ち消し合うので整数になる。展開の公式は根号が入っても形を変えません。$(\sqrt{3}+\sqrt{2})^2 = 5+2\sqrt{6}$ を面積図で確かめ、3 項の積はかたまりに置きかえて 2 項に持ち込みます。$(\sqrt{2}+\sqrt{3})^3$ で奇数乗だけ根号が残る理由、$x^2-3$ を実数の範囲で分ける因数分解、解 $2\pm\sqrt{3}$ から因数の形を作る向きまで扱いました。
和と差の積なので (7)2−(3)2=7−3=4 です。10 は 2 乗の和、21 は積にあたります。