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ルートの不等式は場合分けで切る - 2 乗してよい条件を見きわめる

の解は です。両辺を 2 乗しただけでは、この範囲は出ません。

では右辺が で、2 乗すると に化けます。負のまま 2 乗すると大小がひっくり返る。そこを分けて扱う必要があります。

2 乗は大小の向きを保たない

は正しい。両辺を 2 乗すると で、向きが変わります。

なら で向きは変わりません。分かれ目は、両辺が 以上かどうか[1]。

canvas: 式は呼び出しにそのまま書いてください。この引数は焼けません -> drawMath(… sqrCase[sqrIndex][0] …)

根号の付いた側はつねに 以上です。もう一方の符号を確かめてから 2 乗する、という順序になります。

解く手順

まず根号の中が 以上という条件を書きます。次に、根号でないほうの符号で場合を分ける。

根号の中が 0 以上という条件を書く

もう一方の符号で場合を分ける

0 以上の場合だけ 2 乗して解く

負になる場合は、2 乗せずに大小が決まります。根号側が 以上、相手が負なら、それだけで大小が確定する。

例:右辺が正でなければならない形

を解きます。根号の中から 。

左辺は 以上なので、右辺はそれより大きい。 が必要です。

両辺とも正なので 2 乗できます。、、。

解は または 。 と重ねて、答えは です。

例:場合分けが要る形

を解きます。根号の中から 。右辺の符号で 2 つに分けます。

のとき、右辺は負。左辺は 以上なので、いつでも成り立ちます。

のとき、両辺とも 以上なので 2 乗して 。整理すると で、 から 。

と重ねて 。2 つの場合を合わせて、答えは です。

境目の では 、右辺も 。等号が付かない不等式なので、解には入りません。

例:等号が付く形

を解きます。根号の中から 。

左辺は 以上なので、右辺も 以上でなければなりません。 が要ります。

2 乗して 、、。 または 。

と重ねて、答えは 。 では と で等号が成り立ちます。

右辺が負になる場合を、「解なし」と「つねに成立」のどちらで扱うかは不等号の向きで決まります。

は解なし。 はつねに成立。ここをとり違えると範囲が反転する。

グラフで確かめる

と を描くと、交わるのは の 1 点だけです。

交点より左では が上にあります。右では下。だから解は になります。

グラフは検算に向きます。場合分けの結果とグラフの見た目が食い違えば、どこかに誤りがある。

答えを確かめる

範囲の内側と外側から 1 つずつ選んで代入します。 なら で成立。

なら と で、 は成り立ちません。範囲の外だと確かめられました。

境目も見ます。 で両辺が になり、等号のない不等式では解に入らない。

の解はどれですか。

__RESULT__

根号の中から 、右辺が正で 。2 乗して 、 から または 。重ねて です。

よくある誤り

両辺の符号を確かめずに 2 乗する。負が混じると向きが変わります。
根号の中が 以上という条件を書き忘れる。定義域が抜けます。
右辺が負になる場合を調べない。不等号の向きで結論が変わります。
場合分けの結果を重ねるとき、和にすべきところを積にする。
境目の値を含めるかどうかを確かめない。等号の有無で変わります。
を とする。真ん中の項が抜けています。
2 次不等式の解を、符号を見ずに書く。 は間の範囲です。

符号を確かめてから 2 乗し、場合ごとの結果を最後に重ねる。この順番なら、範囲が反転する事故は起きません。

出典

Quadratwurzel - Wikipedia
$\sqrt{x} > x-2$ の解は $0 \leq x < 4$ です。2 乗しただけでは出ません。$-3 < 2$ を 2 乗すると $9 > 4$ になるように、負が混じると大小の向きが変わるためです。根号の付いた側はつねに $0$ 以上なので、もう一方の符号で場合を分ける。負なら 2 乗せずに大小が決まり、$0$ 以上なら 2 乗して解けます。$\sqrt{x+2}<x$ が $x>2$ になる筋道、等号が付く $\sqrt{x-1} \leq x-3$ の扱い、グラフで交点が 1 つだけだと確かめる方法まで扱いました。