共役をかけて実数にする - 複素数の計算で共役が効く場面
共役が効くのは、 と を組み合わせると実数が残るところ。
足しても、かけても が消えます。分母を実数にするのも、絶対値を積に置きかえるのも、この 2 本から来ている。
分母から を追い出す
の分母と分子に をかけると、分母が になります。
分母を実数にしてしまえば、あとは分子を実部と虚部に分けるだけ。
実数かどうかを で見る
が実数であることと は同じ。 と置いて虚部を にする代わりに、この形で条件を書けます。
が実数になる を求めてみます。 とおき、 を書き下す。
たすきにかけて 。 を入れます。
実部はそろっているため、虚部から 、つまり 。
となり、 は の実数倍。複素数平面でいえば原点を通る直線の上です。
絶対値を 乗して積にする
は、根号を消して式変形へ持ちこむための置きかえ。
という条件が与えられたとします。両辺に をかける。
左辺は だから 。単位円の上にある、という条件と同じものでした。
例: が実数になる
とし、 とおきます。 が実数なら 。
と を左へ、分数を右へ寄せます。
右辺の分子は通分して になる。両辺を見比べて でくくります。
積が になるのは、 または のとき。前者は が実数、後者は です。
答えは実軸の上か、単位円の上。 なら 、 なら 。どちらも実数になっています。

で が成り立つとき、 について言えることはどれですか。
- は実数
- は純虚数
和と積が実数になることを使う
と を足すと実部の 倍、かけると 。どちらも実数だから、この 2 数を解に持つ二次方程式は実数係数になります。
なら和が 、積が 。 です。
例:実数係数の 4 次方程式へ戻す
と を解に持つ実数係数の 4 次方程式を考えます。係数が実数のため、共役の と も解。
の側は、和が 、積が 。
の側は、和が 、積が 。
2 つをかけて 4 次にします。
係数がすべて実数になりました。虚数解を 2 つ与えられたら、その共役を足して 4 つにそろえ、共役どうしを組にして実数係数の 2 次式へ落とす。
対称式に持ちこむ
と が実数だと分かっていれば、 と の対称式はすべて実数になります。
なら と書き直せる。 で計算すると です。
じかに 、 を足しても 。虚部が打ち消し合うことは、対称式の形からあらかじめ分かっています。
のとき、 の値はどれですか。
、 です。 になります。
共役はもう 1 本の式を持ってくる道具。 だけでは書けない条件が、 と を並べたとたんに等式として書けるようになります。










両辺に z をかけると 1=zz=∣z∣2 です。絶対値は 0 以上なので ∣z∣=1 になります。実数かどうかまでは決まらず、z=i も条件を満たします。