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1 の n 乗根が正 n 角形の頂点に並ぶ理由|高校数学の複素数

を満たす複素数を、 の 乗根といいます。実数の範囲だと が奇数なら つ、偶数なら の つしかありませんが、複素数まで広げるとちょうど 個そろう。

極形式に置きかえて解く

()とおきます。左辺は角を 倍して長さを 乗した形になる。

右辺の も極形式で書くと 。絶対値どうしを比べて で、 は正の実数だから 。

偏角のほうは ずらすぶんの自由があるため、 が ちょうどである必要はありません。

を から まで動かすと 個の角が並びます。 にすると で と同じ点に戻るため、新しい解は増えません。

単位円を 等分した点

個の解はどれも絶対値が で、角だけが ずつずれています。単位円の上に等間隔で並び、結ぶと正 角形になる[1]。

の解はいつも で、これは実軸との交点。 が偶数なら のところに が来ます。

1 つ見つければ、残りはその累乗

の解を とおきます。

を 乗すると角が 倍になるため、 がちょうど 番目の解。 個の解は次のように並びます。

をかける操作は の回転にあたるので、 から始めて頂点を 1 つずつ進むことになる。 回まわると で出発点へ戻ります。

例:

の 3 つ。

のとき 。
のとき 。
のとき 。

3 点を結ぶと正三角形。虚数の 2 つはたがいに共役で、実軸をはさんで向かい合っています。

例:

は ずつ進み、、、、 の 4 つ。 をかけるたびに 度回るという見方と、そのまま重なります。

因数分解でも同じ答えに着きます。

から 。

例:

は 度ずつ。

の 3 つを抜き出すと、 の解と同じ顔ぶれ。 等分の点を 1 つ飛ばしに読むと 等分になるからです。

全部足すと になる

なら、 個の解の和は 。

等比数列の和として書けば、初項 、公比 、項数 。 だから公式が使えます。

図で読むこともできる。 個の点は正 角形の頂点で、その重心は中心の原点。頂点の和を で割ったものが重心だから、和のほうも 。

で確かめると 。 なら 。

の 個の解のうち、 を除いた 個の和はどれですか。

__RESULT__

個すべてを足すと になります。そこから を引いた残りなので 。すべての和と、 を除いた和を混同すると を選んでしまいます。

実数係数の方程式として見る

は実数係数のため、虚数解は共役の組で現れます。 の共役は で、単位円の上では実軸をはさんで向かい合う点。

が奇数なら、実数の解は だけ。残る 個が 組の共役に分かれます。 が偶数なら も加わり、虚数解は 個。

の解のうち、実数であるものは何個ありますか。

  • 個
  • 個
  • 個
__RESULT__

等分した点のうち実軸に乗るのは と の 個です。 が偶数のときは も解になるため、実数解が 個になります。 が奇数なら だけ。

参考文献

Root of Unity. Wolfram MathWorld.
Nombres complexes et trigonométrie. Bibm@th, résumé de cours de mathématiques supérieures.

から ずつ回った 個の点。角を 等分するという操作が、そのまま解の一覧になっています。

$z^n = 1$ を極形式で解くと、絶対値は $1$、偏角は $\dfrac{2k\pi}{n}$。$k = 0$ から $n-1$ までで $n$ 個そろい、単位円を $n$ 等分した点になります。$\zeta = \cos\dfrac{2\pi}{n} + i\sin\dfrac{2\pi}{n}$ を 1 つとれば、残りは $1, \zeta, \zeta^2, \dots, \zeta^{n-1}$ と累乗で並ぶ。$n \geq 2$ なら和は $0$ で、等比数列の公式からも正 $n$ 角形の重心からも同じ結論。$z^3 = 1$、$z^4 = 1$、$z^6 = 1$ を書き出し、実数解の個数が $n$ の偶奇で変わるところまで。