いろは3025218 views
LaTeX965557 views
小学理科721729 views
世界の国567435 views
中学理科1633649 views
教育150077 views
高校日本史191026 views
中学数学625176 views
高校倫理1444503 views
小学社会311570 views
Help
Tools

English

2 乗して -1 になる数を決める - 虚数単位 i と複素数

2 乗して になる数を と書き、虚数単位といいます。

実数はどれも 2 乗すると 以上になるため、 は実数のどこにもない。数直線の上を探しても見つからない数を、記号のほうから先に決めた形です。

解の公式が止まる場所

を解の公式にかけると、根号の中が になります。実数だけで考えるなら、ここで終わり。

を と読んでよいことにすると、先へ進めます。

をもとの式に入れて確かめます。

2 行目で が になり、残った と が打ち消し合って 。

負の数の平方根

のとき、 を次の形で決める。

、、。根号の中の負の符号を として外へ出し、残った正の数の平方根はふだんどおりに計算する。

根号の中の負の符号を i として外へ出す

残りは正の数の平方根として計算する

i の 2 乗が出たら -1 に書きかえる

根号の積で符号をまちがえる

実数では が成り立ちますが、 と がどちらも負のときは通りません。

とまとめると、符号が逆になる。負の数の平方根は、根号の中でかけ合わせず、先に を根号の外へ移してからかけます。

例:

どちらも を先に外し、残りの根号を簡単にします。

を 1 つのまとまりと見れば、 個と 個を足しただけ。

例:

分母も分子も を持っているので、割ると が消えます。

分母だけが負のとき、たとえば なら が残る。 で、分母と分子に をかけると 。

の値はどれですか。

__RESULT__

、 なので、かけると です。根号の中でまとめて とすると、 のぶんの符号が抜けます。

実部と虚部

と を実数として、 の形に書ける数を複素数といいます。 が実部、 が虚部。

虚部は ではなく のほうです。 の虚部は で、 とは書きません。

実部 、虚部
実部 、虚部
実部 、虚部
実部 、虚部

なら に戻る。実数は複素数の一部です。

純虚数

の複素数を虚数、そのうち のものを純虚数といいます。

実数は虚部が の複素数。
虚数は虚部が でない複素数。
純虚数は実部が で、虚部が でない複素数。

や が純虚数で、 は虚数だが純虚数ではない。 は実部も虚部も のため、実数に入って純虚数には入らない。

大小は決めない

実数なら 2 つ並べればどちらが大きいか決まりますが、複素数にその順序はありません。 としても としても、 と食い違う。

なら両辺に正の数 をかけて 、つまり 。 なら で、こんどは となり、やはり に行き着く。

だから と のどちらが大きいかは問いません。複素数の大きさを比べたいときは、実数である絶対値のほうを比べます。

補足:記号 が決まるまで

負の数の平方根が計算の途中に現れること自体は、16 世紀の三次方程式の解法で知られていました。カルダノは 1545 年の『アルス・マグナ』でこの量を書きながら、使いみちのないものとみなしています。

1572 年のボンベリが加減乗除の規則を定め、実数解を求める途中にこの量が現れる場合を通した。記号 をあてたのはオイラーで、提案は 1777 年、発表は 1794 年。

は imaginaire の頭文字で、この語はデカルトが使ったもの。名前のほうには、実在しないという当時の見方がそのまま残っています。

を 1 つ足すだけで、実数の範囲で解けなかった二次方程式が全部解けるようになります。

$x^2 = -1$ を満たす実数はありません。$y = x^2$ のグラフが $y = -1$ と交わらないため、当たり前といえば当たり前。そこで 2 乗して $-1$ になる数を $i$ と決めます。$\sqrt{-a} = \sqrt{a}\,i$ と書けるようになり、$x^2 - 2x + 5 = 0$ も解ける。ただし $\sqrt{-2} \times \sqrt{-3}$ を $\sqrt{6}$ とまとめると符号が逆になります。実部と虚部の区別、純虚数の範囲、複素数に大小を決めない理由、記号 $i$ がオイラーの手で決まるまで。