なぜ虚数解はいつも 2 つ組で現れるのか?共役複素数の性質
の虚部の符号だけを変えた数を と書き、 の共役複素数といいます。
、、。実数はもとのまま動きません。
足しても、かけても実数になる
と を足すと虚部が打ち消し合い、かけると が実部へ回る。
どちらも実数。 と が実数である以上、 は 以上になる。
引いたときだけ虚部が残ります。
は なら純虚数。この 3 つが、共役をどこで使うかを決めています。
実数か純虚数かを見分ける
が になるのは のとき、つまり が実数のとき。
が になるのは のときなので、 とあわせると純虚数の条件になります。
の断りがいるのは、 が を満たしてしまうため。 は実数のほうに入ります。
虚部が 。 は実数
実部が 。 なら純虚数
演算をまたいでも形が変わらない
共役をとる操作は、四則のどちら側でやっても結果が変わらない。
積のところだけ確かめます。、 として、先にかけてから共役をとる。
こんどは先に共役をとってからかける。
同じ式になりました。積を繰り返せば も同じ理由で成り立ちます。
例: を 2 通りで
先にかけてから、虚部の符号を変える。
共役は です。順序を入れかえて、共役どうしをかけても同じ。
どちらの道を通っても に着く。
のとき はどれですか。
実数係数の方程式では虚数解が組になる
係数がすべて実数の方程式 が を解に持つなら、 も解になる。
の両辺の共役をとると、右辺は 。左辺は共役が四則をまたいで形を変えないため、 の項なら となり、 が実数だから に戻ります。
係数が実数であることが、ここで効いている。係数に が混じっていると になり、この話は通りません。
例:
解の公式にかけると、根号の中が になります。
と が組で現れました。和は 、積は で、どちらも実数。解と係数の関係が実数のまま合います。

例:3 次方程式で残りの解を決める
が を解に持つとします。係数はすべて実数なので、 も解。
3 次方程式の解は 3 つで、残る 1 つを とおきます。解の和は の係数から と決まっている。
虚部が打ち消し合って 、つまり 。もとの式に を入れると で、たしかに解になっています。
虚数解を 1 つ見つけた時点で 2 つ決まるため、3 次方程式なら残りは 1 つ。実数解が少なくとも 1 つあることも、ここから分かります。
実数係数の 4 次方程式が を解に持つとき、必ず解になるものはどれですか。
共役は虚部の符号だけを変えた です。実部の符号まで変えた や、両方変えた は共役ではありません。
虚部の符号を変えるだけの操作が、和と積を実数へ落とし、実数係数の方程式の解を 2 つずつの組に縛っています。













zz=(3−4i)(3+4i)=9−16i2=9+16=25 です。i2 の符号を落として 9−16=−7 とすると、実数にはなっても値が合いません。