複素数平面の回転移動:中心が原点でないときの公式
を点 のまわりに 度回すと、 へ移ります。
中心が原点なら、 をかけるところで終わります。中心が に動くと、それだけでは合わない。中心を原点へ寄せ、そこで回し、寄せたぶんを戻す。3 段に分けます。
は回転の中心、 は回す角、 は移った先です。
z - α で中心を原点へ寄せる
cos θ + i sin θ をかけて回す
α を足して元の位置へ戻す
引くと矢印だけが残る
は、点 から点 へ向かう矢印です。始点が原点にくるため、かけ算で回せる形になる。
回したあとに を足すと、矢印の始点が へ戻る。長さも角も、足す段では変わらない。

右の図で回っているのは です。 をかけると 、 を足し直して 。
。かけ算 1 つで終わる
。引いて、かけて、足す
例: のまわりに 度
、、 とします。まず中心を原点へ寄せる。
なので、 をかけます。
を足して戻す。
から までは 、 から までは 。回しただけだから、中心からの距離は変わりません。
例: のまわりに 度
、 とします。かける数は 。
を足して 。
偏角でも確かめられる。 の偏角は で、 を足すと 。
第 2 象限の角だから、実部は負、虚部は正になるはずです。実際に は負、 は正になっていて、符号が合う。
例:時計回りに 度
角に をつけると向きが変わる。 なら、かける数は 。
を、 のまわりに時計回りへ 度回します。
を足すと で、実軸上の点になりました。距離は と で、やはり変わらない。
回した点は円周上に並ぶ
を動かすと、 は を中心とする円をたどります。半径は で、 の値によらない。
は、 をどう選んでも成り立ちます。 を から まで動かすと は円を 1 周し、 でもとの に重なる。
例: 度回すと中心が中点になる
なら 。式に入れて整理します。
移項すると になり、両辺を で割ると 。 が と の中点になる。
、 で試す。
中点を計算すると で、 に戻りました。
点 を点 のまわりに 度回した点はどれですか。
例:正方形の残りの頂点を決める
正方形 のうち、 と が分かっているとします。頂点は反時計回りに並ぶものとする。
は、 を のまわりに 度回した点です。
を足して 。残る は、 に を足した点になる。

辺の長さを見ます。、 で、隣り合う 2 辺がそろっている。
対角線は で、 の 倍です。
倍率をつける
回しながら伸ばすときは、絶対値 を前に置きます。
は中心からの距離を 倍にし、 は向きを 変える。 なら回転だけ、 なら伸び縮みだけになる。

、 で、、 とします。
にかける数は 。
を足すと になる。中心からの距離は から に変わり、ちょうど 倍です。
2 点と中心から角と倍率を読む
点 が中心 のまわりの回転で へ移ったなら、次の比を見ます。
これが そのもの。絶対値は倍率 、偏角は回した角 です。
、、 で計算します。
絶対値は 、偏角は で、倍率なしの 度回転。 を に替えると比は になり、 度回して 倍に伸ばした動きになる。
比の値と、その値が表す動きを並べます。
| 動かさない | |
| 度回す | |
| 度回す。中心が中点になる | |
| 時計回りに 度回す | |
| 度回して 倍に伸ばす | |
| 度回す |
、、 のとき、 から読める回転角はどれですか。
、 なので、比は です。比の実部は 、虚部は正だから、偏角は 。絶対値の は倍率のほうで、角には効きません。
補足: はどこを中心に回っているか
のような 1 次式も、回転の式に書き直せます。動かない点を先に探す。
となる点を と置きます。
点 だけが動かない。この点を両辺から引きます。
になり、点 を中心とする 度の回転だと読めます。
で なら、動かない点 は にただ 1 つあります。
のときは で平行移動になり、動かない点はない。
の絶対値は倍率、偏角は回す角にあたる。 なら倍率 で 度、 なら倍率 で 度。
回転の中心をどこに置くかで変わるのは、 を引くかどうかです。中心さえ原点へ寄せてしまえば、あとは のかけ算が角を動かし、 を足すと元の場所へ戻ります。











z−α=3 に i をかけて 3i、α を足して 2+5i です。α を足し戻さないと 3i のままで、原点のまわりに回した点になります。