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因数定理 - P(a) = 0 なら x - a で割り切れる

整式 について、次が成り立ちます。

因数定理です。 点での値を調べるだけで、因数を持つかどうかが分かる。

剰余の定理から一歩

を 次式 で割った商を 、余りを とすると

次式で割った余りは定数なので、 に文字は入りません。ここに を代入すると第 項が消えて 。

割り切れるとは余りが ということ。 なので、 と割り切れることが同じになります。

グラフが 軸と交わる点が、そのまま 次因数の位置です。交点が動けば因数も動く。因数定理は、この見た目の事実を式として書いたものになります。

高次式の因数分解に使う

を因数分解します。手当たりしだいに試すのではなく、候補を絞ってから代入する。

が を因数に持つなら、定数項 は で割り切れるはずです。したがって の候補は の約数、 に限られます。

小さいものから試すと 。 が因数だと決まりました。割り算して

残った 次式は普通に因数分解できます。 つ因数が見つかれば、あとは次数が下がって楽になる。

候補の絞り方

最高次の係数が でないときは、候補が少し広がります。 のような形なら、有理数の候補は次のようになります。

の 通り。それでも無限に試すよりはるかに短い。

整数の候補から先に試すのが定石です。分数の候補まで降りるのは、整数がすべて外れてからでよい。

候補を左から順に代入し、値が になったものが因数です。 個を全部試しても手間は知れています。当たりを引いたら、そこで割り算に移る。

割り切れる条件を作る

因数定理は、逆向きに使うこともできます。「割り切れるように定数を定めよ」という問題です。

が で割り切れるとします。 つの 次式それぞれで割り切れるので、 と が同時に成り立つ。

と を解いて , です。割り算を実行せずに、代入だけで決まりました。

重解になるとき

で割り切れる条件は、 だけでは足りません。 と書けることが必要です。

高校の範囲では、 を で割った余りを と置き、 となる条件を出す形で処理します。あるいは から 次因数をとり出し、残った商にもう一度 を入れて になるかを見る。

グラフでは、 軸と交わらずに接する点が重解にあたります。交点が つ重なった状態です。

1 次式で割った余りは定数なので、余りは P(a) そのもの。割り切れることと P(a) = 0 が同じになります。高次式の因数分解では、候補を定数項の約数に絞ってから代入すると手数が減る。割り切れるように定数を定める逆向きの問題や、(x-a)² で割り切れる重解の条件まで扱いました。