高校数学の多項定理〜展開の係数は同じものを含む順列で決まる
を展開したときの係数は、次の式で決まります。
多項定理です。 項のときの が、 項では階乗の商に置きかわります。
なぜ階乗の商になるのか
は、 を 個並べて掛けたもの。展開の各項は、 個の括弧から , , のどれかを つずつ選んだ結果です。
という項が何回現れるかは、 個の括弧のうち を選ぶ 個、 を選ぶ 個、 を選ぶ 個の分け方の総数にあたります。
これは 個の文字を並べる順列で、同じものが 個、 個、 個あるときの場合の数。答えが です。
つの括弧から , , , , を選ぶ並べ方が切り替わっていきます。どの並べ方も同じ になる。その総数が係数です。
係数を求める
における の係数を出します。, , で、合計が になっている。
指数の和が に一致するかを最初に確かめます。合わなければ、その項は展開式に現れません。
係数が付いている場合
の の係数を求めます。文字だけでなく、前に付いた数も , , 乗されます。
が分け方の数、残りが係数の積。マイナスは 乗で消えました。 の指数が奇数なら符号が残ります。
項の場合、係数は三角形に並びます。 項のパスカルの三角形が 列だったのに対して、こちらは平面に広がる。 なら 個の項が現れます。
項の個数
の展開項は、 を満たす 以上の整数の組の個数だけあります。
これは重複組み合わせで、 個。 なら 個で、上の図と合います。
項の数だけなら、係数を計算せずに出せます。
二項定理に戻して解く道
多項定理を覚えていなくても、 段階に分ければ二項定理で処理できます。 を と見る。
の指数が決まれば、残りの にもう一度二項定理を当てるだけ。 回の を掛け合わせた値が、階乗の商と一致します。
の なら 。さきほどの答えと同じです。
4 項以上でも同じ
項が増えても形は変わりません。 なら で、。
分母に階乗が つ増えるだけ。同じものを含む順列の公式が、そのまま係数になっているという構造は共通です。








