分数式の四則と繁分数式の外し方(高校数学・式と証明)
分数式の計算は、数の分数とまったく同じ規則で動きます。違うのは、約分や通分に因数分解が要ることだけ。
掛け算と割り算
掛け算は分子どうし、分母どうしを掛けます。掛けてから約分するのではなく、約分してから掛けるほうが軽い。
分子と分母をそれぞれ因数分解します。、。
と が消えました。展開してしまうと、この打ち消し合いが見えなくなります。
割り算は逆数を掛ける。 で、あとは掛け算と同じです。
足し算と引き算
分母をそろえてから分子を計算します。通分の相手は分母の最小公倍数。
分母は と で共通因数がないので、最小公倍数は積の 。
分母に共通部分があるときは、積を作ると余計に大きくなります。 なら、最小公倍数は 。 を 回書く必要はありません。
共通因数の を つにまとめたものが最小公倍数です。積をそのまま使うと分母が を含み、最後に約分し直すことになります。
繁分数式
分数の中に分数が入った形を繁分数式といいます。
外して計算する道は つ。 つは、分子と分母をそれぞれ つの分数にまとめてから割り算に直す方法です。
分子は 、分母は 。割り算にすると
もう つは、分子と分母に同じものを掛ける方法。内側の分母 を両方に掛けます。
段で片づくのでこちらが速い。掛けるのは内側の分母の最小公倍数です。
内側の枠が消えて 段になれば、あとは普通の分数式です。段数を減らすことが繁分数の計算そのものになります。
分母が 0 にならない範囲
分数式には、分母を にする値が使えません。 なら 。
約分で消えた因数についても、条件は残ります。 を約分した結果は ですが、もとの式では , も必要でした。
答案で毎回書くかどうかは問題によります。恒等式として扱う場面や、関数の定義域を問われる場面では、消えた因数の条件まで書き添える。計算問題として答えるだけなら、最後の形の分母だけ見れば足りることが多い。
手順をそろえる
分数式の計算は、次の順で進めると迷いません。
分子と分母を因数分解する
約分できるものを先に消す
掛け算・割り算、または通分して加減
因数分解を最初に置くこと。展開してから約分先を探すと、消えるはずの因数が見えなくなります。数の分数で を と見るのと同じことです。









