非同次線形微分方程式(未定係数法)
非同次方程式の特殊解を求める方法として、未定係数法があります。右辺の関数形に応じて解の形を予想し、係数を決定するというシンプルなアプローチです。
非同次方程式の構造
一般解は の形です。 は同次方程式の一般解(前章で学んだ)、 は非同次方程式の特殊解です。未定係数法は を効率よく見つける手法です。
基本的な考え方
右辺 が多項式、指数関数、三角関数、またはそれらの積である場合、 も同じ「型」の関数になると予想できます。未定の係数を置いて代入し、恒等的に成り立つように係数を決定します。
右辺の形と特殊解の予想
| 右辺 | 特殊解 の形 |
|---|---|
| (定数) | |
| または | |
例題1:多項式の右辺
同次解は 。特殊解として を仮定します。
, なので、
係数を比較すると、, , 。
したがって , , 。 です。
例題2:指数関数の右辺
を仮定します。, なので、
より 。 です。
共鳴の場合(修正規則)
右辺の が同次解に含まれている場合、 では係数が決まりません。このとき、 を掛けた を試します。
共鳴(resonance)
右辺が同次解と同じ形のとき起こります。特殊解の次数を1つ上げる必要があります。
重根の場合
同次解が のとき、特殊解は となります。
例題3:共鳴
特性方程式 より (重根)。同次解は 。
が同次解に含まれ、さらに も含まれるので、 を仮定します。
計算すると となり、 より 。
です。
未定係数法の限界
この方法は、 が多項式、指数関数、三角関数の有限な組み合わせのときのみ使えます。 や のような場合には、次章で学ぶ定数変化法を用います。