フロベニウスの方法
フロベニウスの方法は、微分方程式が正則特異点をもつ場合に使う拡張されたべき級数解法です。ベッセル関数やルジャンドル関数など、多くの特殊関数がこの方法で導出されます。
正則特異点
において、 が特異点でも、 と が で解析的なら、 は正則特異点(確定特異点)と呼ばれます。
標準形に書き直すと、
ここで , は で解析的です。
フロベニウス級数
通常のべき級数 では解が得られない場合、
の形で解を探します。 は整数とは限らない未知数です。
決定方程式
を方程式に代入し、最低次の項()の係数を0とおくと、 を決める決定方程式(指標方程式)が得られます。
, として、
これは についての2次方程式で、2つの根 , ( とする)を与えます。
3つの場合分け
(整数でない)
2つの独立な解 , が得られます。
(重根)
第2の解は の形になります。
(正の整数)
に 項が現れる場合と現れない場合があり、慎重な計算が必要です。
例題:ベッセル方程式
, なので、, 。
決定方程式は 、つまり 。
したがって です。
に対応する解がベッセル関数 で、
と表されます。
フロベニウス法の手順
決定方程式を解いて , を求める
で係数の漸化式を立て、 を構成
の値に応じて の形を決定
必要なら 項を含めて を構成
他の特殊関数
フロベニウスの方法で導出される関数には、ベッセル関数の他にも、ルジャンドル関数、超幾何関数、合流型超幾何関数(クンマー関数)など、数理物理学の基礎となる多くの特殊関数があります。これらは正則特異点をもつ微分方程式の解として統一的に理解できます。