べき級数解法

べき級数解法は、解を無限級数として表す方法です。初等関数で表せない解も扱え、特殊関数の定義にも使われます。

基本的な考え方

微分方程式の解を、

の形で探します。これを方程式に代入し、 の各べきの係数を比較することで、係数 の漸化式を得ます。

微分の計算

べき級数を項別微分すると、

添字をずらして の係数を揃えるのがポイントです。

例題1:指数関数の再発見

を代入すると、

係数比較より 、つまり

から、 が得られ、

例題2:エアリー方程式

を代入します。

第2項の添字をずらして に揃えると、

: より

: より

3項ごとの漸化式

から が、 から が決まります。 なので です。

エアリー関数

この解はエアリー関数 , として知られ、量子力学や光学で重要です。

通常点と特異点

において、 で解析的(テイラー展開可能)なら、通常点です。通常点周りではべき級数解が存在することが保証されます。

または で特異性をもつ場合、特異点です。このとき、通常のべき級数では解が得られず、フロベニウスの方法が必要になります。

収束半径

べき級数解は必ずしも全ての で収束するわけではありません。収束半径は、最も近い特異点までの距離で決まります。たとえば

に特異点があるので、 周りの級数の収束半径は 1 です。