積分定数の C はどこから来るのか|不定積分の基本公式(数学III)
微分して になる関数を の原始関数といい、その全体を不定積分と呼ぶ。
を満たす関数が で、 は積分定数である。微分を逆にたどる作業なので、微分の公式をひっくり返せば積分の公式が手に入る。
積分定数がなぜ付くのか
だが、 でもある。定数を足しても微分すると消えるので、原始関数は 1 つに決まらない。
逆に、微分して同じ関数になる 2 つの関数の差は定数に限られる。だから原始関数は「1 つ見つければ、あとは定数を足しただけ」の形で全部書ける[2]。
グラフで見ると、原始関数の族は縦に平行移動した同じ形の曲線が並んだものになる。どの高さでも接線の傾きは変わらない。
青い曲線が上下しても、赤い接線の傾きは動かない。微分すると が消えることが、この動きに出ている。
の積分
微分すると指数が 1 つ下がる。だから積分では指数を 1 つ上げ、その数で割る。
カヴァリエリの求積公式とも呼ばれる形である[1]。
確かめは微分でできる。 となる。
は整数でなくてよい。分数でも負でも同じ式が使える。
| 被積分関数 | 書き直し | 積分の結果 |
|---|---|---|
だけ穴が空く
公式の分母が なので、 では で割ることになる。この 1 か所だけ別の関数が必要になる。
から出る式だが、 は でしか定義されない。 の側も拾うために絶対値を付ける。
のとき を微分すると、合成関数の微分から となる。左右どちらでも導関数が になり、絶対値でまとめられる。

指数関数の積分
は微分しても変わらない。だから積分しても変わらない。
底が でない場合は、 から係数が出る。
を入れると なので、上の式に戻る。
線形性
定数倍と和は、そのまま積分の外へ出せる。
積や商にはこの性質がない[3]。 を とは書けない。
定数倍と和。
積と商。 を とはしない
例 1:多項式
項ごとに公式を当てて足すだけ。積分定数は最後に 1 つ書けばよい。
例 2:根号と分数
指数の形に直してから当てる。、 である。
の項だけが になる。他の項と扱いが違うところ。
例 3:展開してから積分する
積のままでは公式が当たらない。展開して多項式に直す。
1 次式が中に入った形
の積分は、 を の原始関数として次の形になる。
微分すると合成関数の微分で が出るので、それを打ち消すために を掛けておく。
例 4:1 次式が中にある積分
どれも を忘れると答えが 倍ずれる。微分して戻るか確かめると防げる。
例 5:答えを微分で確かめる
を確かめる。
もとの被積分関数に戻った。積分の答えはいつでもこの方法で検算できる。
不定積分は微分の逆をたどる作業なので、答えを微分し直せば必ず検算できる。計算が長くなるほど、この確かめが効く。
定積分でも同じ。原始関数を求めた時点で 1 回微分してみると、係数のとり違えがその場で見つかる。











