絶対値はそのままでは外せない、場合分けが要る定積分
は 1 本の式ではない。 の範囲では 、 の範囲では という、2 つの式のつぎはぎである。
そのままでは原始関数が作れない。符号の変わり目で区間を切り、それぞれで絶対値を外してから積分する[1]。
は となる点である。手順の中心は、この を見つけることになる。
手順
を解く
区間の中にある解で切る
各区間で符号を決める
絶対値を外して積分する
の解が区間の外にあれば、切る必要はない。区間全体で符号が変わらないので、絶対値をそのまま外せる。
グラフでは折り返しになる
のグラフは、 のグラフの 軸より下の部分を上へ折り返したものである。
折り返すと面積が符号付きでなくなる。 は正と負が打ち消し合う量、 は打ち消さない量になる。
赤い点が折り目である。この の値で区間を切れば、それぞれの中で符号が変わらなくなる。
例 1:1 次式の絶対値
より で切る。 では 、 では である。
図で見ると、直角二等辺三角形が 2 つある。面積は と で、たしかに合う。
例 2:2 次式の絶対値
より である。区間の中に 2 つとも入っている。
被積分関数は偶関数なので、右半分を 2 倍すればよい。
、 である。
絶対値を付けない と比べると、値がまったく違う。
例 3:
なので、零点は である。区間の内部にあるのは だけ。
では 、 では正である。
例 4:三角関数の絶対値
となるのは である。前半は正、後半は負。
だったのに、絶対値を付けると になる。打ち消しがなくなったぶんである。

文字が入ると場合分けになる
区間の端や被積分関数に文字が入ると、折り目が区間の中にあるかどうかで話が変わる。
折り目は である。これが の中にあるのは のときになる。
外にあるときは切る必要がない。区間全体で符号が一定なので、絶対値をそのまま外せる。
例 5: の場合
前半は である。
後半は になる。
を入れると 、 と ではどちらも になる。折り目が真ん中にあるときが最小である。
が に近づくと緑のバーが最短になる。折り目が区間の中央にあるときが最小、という結果が目に見える。
符号付き面積との違い
絶対値の有無で、積分が測っている量が変わる。
軸より下は負として数える。打ち消し合いが起きる
下の部分も正として数える。図形の面積そのもの
「グラフと 軸で囲まれた面積」を問われたら、絶対値のほうを計算する[2]。符号付きの値ではない。











