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分子が分母の微分なら答えは log、指数関数と対数関数の積分

は微分しても形が変わらない。積分しても変わらない。数学Ⅲ の積分で、いちばん扱いやすい関数である。

対数のほうは、積分の結果として現れる側にいる。 を積分すると が出てくる[1]。

そして分母の微分が分子に乗っている形は、すべて対数になる。この 型を見抜けるかどうかが、この分野の分かれ目になる。

指数関数の積分

底が でなければ、 の が邪魔をする。割って打ち消す。

を除くのは、 で分母が消えるからである。 は定数関数 なので、そもそも指数関数として扱う必要がない。

1 次式が肩に乗った形は、 を掛けるだけで済む[3]。

が をまたぐところで曲線が水平になり、係数が発散する。公式から を外す理由がここに出ている。

例 1:指数関数のいろいろ

4 番目は の積分にあたる形だが、高校では素直に項別に積分すればよい。5 番目は底をまとめてから当てると速い。

型は対数になる

分子が分母の導関数になっているとき、 の置換で必ず対数が出る[2]。

なので、積分は に化ける。分子と分母を見比べて、微分の関係になっているかを確かめるだけで解ける。

係数がずれていても、定数倍を調整すれば同じ形に持ちこめる。

例 2:分子が分母の微分そのもの

分母を微分すると で、分子と一致する。何も工夫せずに答えが出る。

例 3:定数倍でそろえる

分母の微分は で、分子より 倍大きい。分子を と見る。

なので絶対値は外せる。外せるかどうかは、分母の符号で判断する。

例 4:tan の積分もこの型

は正にも負にもなるので、絶対値を外せない。

が になる点で が下に抜ける。その両側で の符号が違っても、絶対値を付けておけば 1 本の式で書ける。

例 5:指数が分母にある形

分母の微分が で分子と一致する。 なので絶対値は要らない。

分子と分母を で割ると になり、見た目が変わっても同じ積分である。

対数が中に入った積分

そのものの積分には別の技法が要るが、 が置換の対象になる形なら素直に解ける。

と置くと となる。 がセットで現れているかを探す。

例 6:

が に吸われ、残った が になる。

例 7:

対数が 2 重に重なる形。 型の が になっていると見てもよい。

例 8:

指数がいくつでも同じ置換で通る。

型

分子が分母の微分。結果は になる

型

微分が別の因子として掛かっている。結果は になる

例 9:

肩の を微分すると で、外の の 倍である。 と置く。

だけなら初等関数では積分できないが、 が掛かっていれば置換が通る。掛かっているかどうかで難易度が完全に変わる。

例 10: の中に がある形

と置くと である。

の導関数が 自身なので、この入れ子はきれいに解ける。

と は について対称である。片方の面積が分かれば、長方形から引いてもう片方が出る。

例 11:面積から の積分を出す

から までの の下の面積を、対称性で求める。全体の長方形は縦 、横 である。

の下の面積は、長方形 から ()の下の面積を引いたものになる。

部分積分を使わずに、図の対称性だけで値が出た。答えは ちょうどになる。

参考文献

Natural logarithm. Wikipedia(英語).
Logarithmic derivative. Wikipedia(英語).
Lists of integrals. Wikipedia(英語).
$e^x$ は積分しても形が変わらず、底が $e$ でなければ $\log a$ で割ります。対数のほうは積分の結果として出てくる側で、$\dfrac{f'}{f}$ の形はすべて $\log|f|$ になる。分子と分母を見比べて微分の関係かどうかを確かめるだけで解けます。$\tan x$ も $\dfrac{x}{x^2+1}$ もこの型。$t = \log x$ と置く形、$xe^{x^2}$ のような肩の微分が外に出ている形、$y = e^x$ との対称性で $\log x$ の面積を出す方法まで。