法起寺

聖徳太子の岡本宮を、子の山背大兄王が寺に改めたと伝わる。慶雲 3 年(706 年)に完成した高さ 24m の三重塔は、現存する日本最古の三重塔で国宝。法隆寺地域の仏教建造物として世界文化遺産。

法起寺は奈良県斑鳩町の岡本にある聖徳宗の寺で、山号を岡本山といい、本尊は十一面観音です。古くは岡本寺、池後寺とも呼ばれました。聖徳太子が法華経を講じた岡本宮の跡と伝わり、太子が推古天皇 30 年(622 年)に亡くなる前、子の山背大兄王に宮を寺に改めるよう遺言したのが始まりとされます。舒明天皇 10 年(638 年)には、福亮僧正が弥勒像を本尊とする金堂を建て始めたと伝わります。

三重塔は天武天皇 13 年(684 年)に恵施僧正が建て始め、慶雲 3 年(706 年)に完成したと伝わります。高さは 24m あり、現存する三重塔としては日本最古で、国宝に指定されています。一重と二重の柱間を 3 間、三重を 2 間とする珍しい形で、江戸時代の延宝年間の修理で三重も 3 間に改められましたが、1970 年から 1975 年の解体修理で、部材に残る跡をもとに建てたときの形へ戻されました。

発掘調査で、西に金堂、東に塔を並べた創建のころの伽藍がわかりました。法隆寺の西院とは左右が逆で、この並びを法起寺式伽藍配置と呼びます。寺の読みは長く「ほっきじ」でしたが、いまは寺が「ほうきじ」を正式としています。法隆寺とともに「法隆寺地域の仏教建造物」として世界文化遺産に登録されています。