sin15∘ の値は 46−2、cos15∘ は 46+2 です[1]。
小数にすると 0.2588 と 0.9659。tan15∘ は 2−3 で 0.2679[2]。
30∘ の直角三角形に二等辺三角形をつなぐだけで、この値が図から読めます。
30 度を二等分する図をつくる
1 辺 2 の正三角形を高さで切った直角三角形から始める。30∘、60∘、90∘ の三角形です[3]。
直角の頂点を C、30∘ の頂点を B、残りを A とすると、AC=1、BC=3、AB=2 になる。
CB を B の側へ延ばし、BD=BA=2 となる点 D をとる。
三角形 ABD は BD=BA の二等辺三角形なので、角 D と角 DAB が等しくなります。
外角が 30 度だから半分が 15 度
三角形 ABD の外角が、いま角 ABC=30∘ にあたります。外角は残る 2 つの内角の和に等しい。
その 2 つが等しいので、それぞれ 15∘ になる。
∠ADB=∠DAB=230∘=15∘
これで 15∘ を頂点に持つ直角三角形 ACD ができました。
3 辺の長さを出す
CD は CB と BD を足した長さです。3+2 になる。
AC は 1 のまま。斜辺 AD は三平方の定理から出ます。
AD2=12+(2+3)2=1+4+43+3=8+43
8+43 は (6+2)2 に等しくなります。展開すると 6+2+212=8+43 で合う。
だから AD=6+2≒3.863。
例:15 度の 3 つの値
直角三角形 ACD で、15∘ から見た対辺は AC=1、隣辺は CD=2+3、斜辺は AD=6+2。
tan15∘=2+31=2−3
分母を有理化しました。(2+3)(2−3)=4−3=1 なので、分母が消える。
sin15∘=6+21=46−2
こちらも有理化しています。(6+2)(6−2)=6−2=4 が分母になる。
例:余弦も同じ図から出す
cos15∘ は隣辺を斜辺で割った値。
cos15∘=6+22+3=46+2
分子と分母に 6−2 を掛けて整理すると、この形に落ちます。
0.9659 という値になる。sin15∘ とは分子の符号だけが違います。
75 度は余角として読む
同じ三角形の残る鋭角が 75∘ です。15∘+75∘=90∘ なので、余角の関係になる[4]。
対辺と隣辺が入れかわるので、正弦と余弦も入れかわる。
sin75∘=46+2,cos75∘=46−2,tan75∘=2+3
tan75∘ は tan15∘ の逆数。2−31=2+3 になります[1]。
| 角 | sin | cos | | 15 度 | 0.2588 | 0.9659 |
| 75 度 | 0.9659 | 0.2588 |
2 行の値が入れかわっているだけ。同じ図から出た 2 つの角だからです。
tan75∘ の値はどれですか。
__RESULT__
75∘ は 15∘ の余角なので、正接は逆数になります。2−31 の分母を有理化すると 2+3≒3.732 です。3 は tan60∘ の値になります。
検算のしかた
出てきた値が正しいかどうかは、平方の和で確かめられます。
sin215∘+cos215∘=16(6−2)2+(6+2)2=16(8−43)+(8+43)=1
根号の項が打ち消し合って 1 に戻りました。
積のほうも簡単な形になる。sin15∘cos15∘=166−2=41 です。
sin15∘ と cos15∘ は 分子の符号だけが違う ので、和と差の計算がとても軽くなります。
足すと 426=26、引くと 4−22=−22。
鈍角側の 105 度と 165 度
15∘ の値が手元にあれば、鈍角側の 2 つも作れる。
105∘=90∘+15∘ なので、正弦と余弦が入れかわり、余弦に負号が付く。
165∘=180∘−15∘ なら、正弦はそのままで余弦だけが符号を変えます。
4 つの角は、0.2588 と 0.9659 という 2 つの値を組み替えているだけです。
例:105 度と 165 度の値
sin105∘=cos15∘=46+2、cos105∘=−sin15∘=−46−2 になる。
sin165∘=sin15∘=46−2、cos165∘=−cos15∘=−46+2。
正接は tan105∘=−(2+3)、tan165∘=−(2−3)。どちらも負になります。
sin165∘ の値はどれですか。
__RESULT__
180∘−165∘=15∘ で、補角では正弦が符号を変えません。46+2 は sin105∘ の値になります。この範囲の正弦は負になりません。
15∘ の値が根号 2 つで書けるのは、30∘ の三角形を 1 回だけ折り返して作れる角だからです。図が 1 枚あれば、公式を覚えずに再現できる。
出典
Table 4.17.1, Special Values and Limits. NIST Digital Library of Mathematical Functions. Eric W. Weisstein. *Trigonometry Angles: Pi/12*. MathWorld, Wolfram Research. Right Triangle Trigonometry. Algebra and Trigonometry 2e, OpenStax.
30 度、60 度、90 度の直角三角形で底辺を延ばし、斜辺と同じ長さの点をとると、外角 30 度が二等分されて 15 度が現れます。できた直角三角形の 3 辺は 1、2 + 3 の平方根、6 の平方根 + 2 の平方根。ここから sin15 度 =(6 の平方根 - 2 の平方根)/4、tan15 度 = 2 - 3 の平方根 が読めます。75 度は同じ三角形の反対の角なので、余角として値が入れかわる。平方の和が 1 に戻る検算、105 度と 165 度の値の作り方まで置きました。加法定理は使いません。
75∘ は 15∘ の余角なので、正接は逆数になります。2−31 の分母を有理化すると 2+3≒3.732 です。3 は tan60∘ の値になります。