ローラン展開で特異点まわりの関数を表す

テイラー展開は正則な点のまわりでの展開でしたが、特異点のまわりでは使えません。代わりにローラン展開を使います。

ローラン展開とは

の環状領域で正則であるとき、その領域で

と展開できます。これがローラン展開です。

負のべきの部分 を主要部、非負のべきの部分を正則部と呼びます。

係数の公式

係数

で与えられます。ただし、実際には直接計算やテイラー展開の利用で求めることが多いです。

例:

で特異点を持ちます。 のまわりでは

これがそのままローラン展開で、、他の係数は 0 です。

例:

のまわりで展開します。

を代入すると

この場合、主要部が無限に続きます。 なので、原点での留数は 1 です。

例:

を使うと

の項がないので、 です。

2 通りの展開

同じ関数でも、展開する領域によってローラン展開が変わることがあります。

を考えます。

の領域では

の領域では

展開する環状領域によって、収束するローラン級数が異なります。

テイラー展開との違い

テイラー展開は正則な点でしか使えない。ローラン展開は特異点のまわりでも使える。

留数との関係

ローラン展開の がその点での留数になる。