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指数関数と対数関数の逆関数の関係〜y = x について対称

なので、点 は のグラフに乗っています。

なので、点 は のグラフに乗る。座標を入れかえただけの点です。

どの点でも同じことが起きます。2 つのグラフは、直線 をはさんで向かい合っています[1]。

座標を入れかえる

上の点 は をみたします。

この式を対数で書き直すと 。つまり が 上に乗ります。

座標と 座標を入れかえる操作は、直線 についての折り返しです。だからグラフどうしも折り返しの関係になる[2]。

動いている 2 つの点は、いつでも について対称の位置にあります。

打ち消し合う 2 つの等式

逆をたどる関係は、次の 2 つの式にまとまります[3]。

上の式は「 を何乗すれば になるか」を求めて、実際にその回数だけかける、という往復です。出発点に戻ります。

下の式は「 を 回かけた数は の何乗か」を聞いている。答えは に決まっています。

行って戻る操作だから、何も変わらない。逆関数の定義そのものです[2]。

例:打ち消しを使う

です。計算せずに答えが出ます。

、。同じ形です。

は指数を先に整理します。 なので、。

なら から になります。

の には が付きます。真数の位置にいるためです。

定義域と値域が入れかわる

は、どんな実数 でも定義され、値は正の数だけをとります。

は、正の数だけを受けとり、値は実数全体に広がる。定義域と値域がそっくり入れかわっています[1]。

定義域は実数全体、値域は正の数全体。 軸が漸近線

定義域は正の数全体、値域は実数全体。 軸が漸近線

漸近線も入れかわります。折り返しなので、 軸が 軸に移るのは当然の帰結です。

1 対 1 でないと逆をたどれない

すべての関数に逆があるわけではありません。 を折り返すと、上下 2 つに分かれた曲線になります。

に対して と の両方が出る。1 つの入力に 2 つの出力が対応し、関数になりません[1]。

にはこの問題が起きない。単調に増えるので、同じ値を 2 回とることがありません。

に逆を作るには、 に区切ります。区切ってはじめて という逆が現れる。

指数関数には区切りがいりません。そのまま逆をたどれるので、対数が作れます。

例:逆関数を求める手順

やることは 3 つです。

について解かれた式を用意する

と を入れかえる

について解き直す

でやってみます。入れかえて 。

対数の定義で になります。これが逆関数です。

からも同じ手順で戻せます。入れかえて 、指数に直して 。

例:平行移動した指数関数

の逆を求めます。入れかえて 。

について解きます。 から 。

もとの関数の値域は でした。逆関数の定義域も になり、真数条件と一致します。

移動の向きも入れかわります。 方向に 、 方向に 動いた指数関数の逆は、 方向に 、 方向に 動いた対数関数です。

逆関数を求めたら、もとの関数の値域が逆関数の定義域になっているかを見ると検算になります。

が に移っていれば、途中の変形が合っている見込みが高い。

例:底が 1 より小さいとき

は単調に減ります。それでも同じ値を 2 回とらないので、逆があります。

逆は 。こちらも単調に減る関数です。

増える関数の逆は増え、減る関数の逆は減る。折り返しても向きは変わりません。

に関する対称移動は、右上がりを右上がりのまま、右下がりを右下がりのままにします。

例:方程式を解くときに効く

を解きます。両辺に を当てると、左辺の指数が下りてきます[4]。

なので、。答えは です。

なら、両辺を の指数に乗せます。 から 、。

指数の式には対数を当て、対数の式には指数を当てる。打ち消す相手を選ぶだけで、変数が表に出てきます。

交点はどこにあるか

と は、 について対称です。交わるとすれば 上にありそうに見えます。

ところが をみたす実数はありません。 は より上を通り続けます。

実際、この 2 つのグラフは交わりません。底が より大きいときは、いつでも離れたままです。

底を小さくすると事情が変わります。 では、 と で交わる。

どちらも の上には乗っていません。 と を計算すると確かめられます。

このほかに 上の交点も 1 つあり、合わせて 3 点で交わります。底が より大きいときには起きない現象です。

自分自身が逆関数になる形

逆関数がもとの関数と一致することがあります。グラフが について対称なら、折り返しても動きません。

がその例です。入れかえて 、解き直すと 。もとに戻りました。

も も同じ。どれもグラフが をはさんで自分と重なります[1]。

指数関数と対数関数は、この形になりません。 を折り返すと必ず別の関数に移ります。

折り返して自分に戻るか、相手に移るか。逆関数を考えるとき、まずここを見ると見通しが立ちます。

の逆関数はどれですか。

__RESULT__

入れかえて 、対数に直して です。移項すると になります。

の値はどれですか。

__RESULT__

なので です。底がそろっていないときは、まず底をそろえてから打ち消します。

出典

Inverse Functions and Logarithms/10:_Exponential_Functions/10.03:_Inverse_Functions_and_Logarithms). Mathematics LibreTexts.
Graphs of Logarithmic Functions. College Algebra 2e, OpenStax.
Paul Dawkins. *Logarithm Functions*. Paul's Online Notes, Lamar University.
Functions and Their Inverses - Worked Examples. University of Toronto.
$2^3 = 8$ なら $(3, 8)$ は $y = 2^x$ に、$(8, 3)$ は $y = \log_2 x$ に乗ります。座標を入れかえただけの点で、入れかえは直線 $y = x$ についての折り返し。$a^{\log_a x} = x$ と $\log_a a^x = x$ は、行って戻れば元に戻ることを言っています。定義域と値域も漸近線も入れかわる。$y = x^2$ に逆がないのは折り返すと 2 本に割れるためで、指数関数は単調だから割れません。平行移動した $y = 2^{x-1} + 3$ の逆、底が $1/16$ のとき 3 点で交わる話まで。