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対数の最大最小と二次関数への置きかえ(t = log x)

の最小値は です。 のときの話。

と置くと 。見慣れた二次関数に変わります[1]。

置きかえると二次関数の道具が使えます。かわりに、 の動く範囲を自分で出す仕事が増えます。

対数を 1 つの文字にまとめる

も も、 という 1 つのかたまりでできています。

このかたまりを と呼べば、式は だけの二次式になる。 は表から消えます。

平方完成すると、頂点が にあると分かります。下に凸なので、そこが最小の候補[3]。

の動く範囲を出す

に範囲が付いていれば、 にも範囲が移ります。 なら、 を通して 。

底が より大きいため、 が増えると も増えます。両端がそのまま両端に対応する。

側は 、、、 と倍々に並び、 側は 、、、 と等間隔に並びます。

手順

と置き、 の範囲を出す

式を の二次式に直して平方完成する

頂点が範囲の中にあるかどうかで場合を分ける

頂点が範囲の中にあれば、そこが最小か最大の一方になります。外にあれば、端の 2 つを比べるだけ[4]。

例:頂点が範囲の中にある

冒頭の問題を最後まで解きます。、 で 。

です。頂点の は範囲の中にあります。

下に凸なので、最小値は のとき 。 です。

最大値は端で決まります。 で 、 で 。遠いほうの端が勝ちます。

最大値は で、 のとき。答えを に戻すところまでが仕事です。

例:範囲を狭めると頂点が外へ出る

を で考えます。

です。。

から 。頂点の は範囲の中に入っています。

最小値は で 、最大値は のときの で です。

範囲を に狭めると になり、頂点が外へ出ます。このときは端だけを比べて、最小 、最大 。

区間が右へ動いて頂点をまたぐと、最小の位置が頂点から端へ移ります。

例:積の形

を で考えます。

なので、 と置くと 。

です。上に凸になりました。

から 。頂点の は中にあります。

最大値は で、 のとき。最小値は両端とも で、 と です。

上に凸なので、頂点が最大側にまわります。凸の向きを最初に確かめておくと迷いません。

例:定数が真数の中にある

を で考えます。

です。 で 。

範囲は 。頂点の は中にあります。

最小値は で 。最大値は のときの で、 です。

真数の中の定数は、 の式では定数項として外へ出てきます。

例:底が 1 より小さい

を で考えます。

と置きます。底が より小さいため、 が増えると は減る。

で 、 で 。範囲は です。

。頂点は で範囲の中。

最小値は で、 から 。最大値は のときの で です。

端の対応が入れかわります。 の左端が の右端になる。

底が より小さいときは、 の区間の左右が では入れかわる。

範囲を書き写すのではなく、両端を 1 つずつ計算して並べ直すと間違えません。

例:底が違う対数が混ざる

を で考えます。

です[2]。

で 。

なので は実数全体を動きます。最小値は で 。

最大値はありません。 をいくらでも大きくできるので、 も限りなく大きくなります。

例:逆数が現れる

を で考えます。

です。 と置くと 。

から 。 なので、 が言えます。

等号は 、つまり のとき。最小値は です。

二次関数にならない形でも、 の式に直せば見通しが立ちます。

場合分けの全体像

頂点が区間のどこにあるかで、答えの決まり方が 3 通りに分かれます。

頂点が区間の中にあるとき

下に凸なら頂点が最小、両端のうち頂点から遠いほうが最大になります。上に凸なら役割が入れかわる。

頂点が区間より左にあるとき

区間の中では単調に増えるだけ。左端が最小、右端が最大になります。

頂点が区間より右にあるとき

こちらは単調に減ります。右端が最小、左端が最大です。

置いて、範囲を出して、平方完成する。この 3 手で、対数の最大最小はほとんど機械的に片づきます。

を で考えたときの最小値はどれですか。

__RESULT__

とすると で、 です。頂点の は範囲の中にあるので、最小値は となり のときに実現します。

と置くとき、 に対応する の範囲はどれですか。

__RESULT__

のとき 、 のとき です。底が より小さいので大小が入れかわり、 になります。

参考文献

Logarithmic Equations and Inequalities/06:_Exponential_and_Logarithmic_Functions/6.04:_Logarithmic_Equations_and_Inequalities). Precalculus (Stitz-Zeager), Mathematics LibreTexts.
Logarithmic Properties. College Algebra 2e, OpenStax.
Determine a Quadratic Function's Minimum or Maximum Value. College Algebra, Odessa College.
Logarithmic Inequalities. Brilliant Math & Science Wiki.
$y = (\log_2 x)^2 - 4\log_2 x + 1$ は、$t = \log_2 x$ と置けば $y = (t-2)^2 - 3$ です。難しさは消えますが、代わりに $t$ の動く範囲を自分で出す仕事が増える。$1 \leq x \leq 32$ なら $0 \leq t \leq 5$ で、頂点が区間の中にあるので最小は $-3$、最大は端の $6$。底が 1 より小さいと $x$ の左端が $t$ の右端に移ります。積の形、真数に定数が入る形、底が違う対数が混ざる形、$\log_2 x + \log_x 2$ のように逆数が出る形まで。