外角の二等分線がつくるのは外分点、内角のときとの分かれ目
三角形 ABC で角 A の外角を二等分する直線は、辺 BC ではなく BC の延長と交わります。交点を E とすると です。
比の値は内角のときとまったく同じ。変わるのは点の落ちる場所だけです。
と の差が小さくなるほど、E は遠くへ逃げていきます。
主張の形
角 A の外角の二等分線が直線 BC と交わる点を E とすると、次が成り立ちます[1]。
E は線分 BC の外にあるので、この比は外分の比です。内角のときの D は内分点で、比の値は同じ 。
同じ比の内分点と外分点が組で現れる。この 4 点 B、D、C、E は調和点列と呼ばれます[3]。
辺 BC の上に落ちる。 を内分の比として読む
BC の延長の上に落ちる。同じ を外分の比として読む
2 本の二等分線は直交する
内角の二等分線と外角の二等分線は、頂点 A で垂直に交わります。
角 A の内角を 、外角を とすると 。両辺を 2 で割れば です。
内角の半分と外角の半分を足すと直角になる。だから 2 本は直交します。

平行線を引いて示す
証明の運びは内角のときと同じです。点 C を通り、外角の二等分線 AE に平行な直線を引きます。
この直線と辺 AB との交点を F とすると、三角形 ACF が二等辺三角形になり が出ます[1]。
角を運ぶ道具も同じ。錯角と同位角で、外角の二等分線がつくる 2 つの等しい角を三角形 ACF へ移します。
あとは三角形 BAE の中で FC が AE に平行なので、 が に等しい。 を代入して主張が出ます。

例:長さを求める
、、 の三角形で、角 A の外角の二等分線が直線 BC を切る点を E とします。
です。E は C の外側にあるので 。
から となり、、。C を だけ越えた点が E です。
内分のときは足して になりましたが、外分では引いて になる。この差だけを押さえます。
外分の計算では、長いほうから短いほうを引いた値が に等しくなります。
内分なら足して 。差を使うか和を使うかが、内外を分ける唯一の分かれ目です。
二等辺三角形には外分点がない
のとき比は です。 の外分点は存在しません。
図で見ると、外角の二等分線が BC と平行になっている。平行な 2 直線は交わらないので、E がどこにも現れません[2]。
と を近づけていくと E は遠ざかり、等しくなった瞬間に消える。この振る舞いは連続しています。
例:どちら側の外に出るか
なら、E は C の側の外に出ます。長いほうの辺が向かう端とは反対側です。
、 なら 、 で、たしかに C を越えています。
に入れかえると、E は B の側の外へ移る。長さの大小がそのまま向きを決めます。
傍心につながる
角 A の内角の二等分線と、角 B と角 C の外角の二等分線。この 3 本は 1 点で交わります[2]。
交点は三角形の外側にあり、辺 BC と、AB と AC の延長に接する円の中心になります。傍心と呼ばれる点です。
外角の二等分線は単独の道具ではない。内角の二等分線と組んで、三角形の外側にもう 1 つの中心を作ります。

例:外分点の位置を計算する
外分の計算は差を使う、という一点さえ押さえれば手は止まりません。次の問いで確かめます。
、、 の三角形で、角 A の外角の二等分線が直線 BC と交わる点を E とします。 はいくつですか。
まちがえやすい点
内角と外角で変わるのは、比の読み方ひとつ。値そのものは同じ です。










BE:EC=15:10=3:2 で、E は C の外側です。BE−EC=BC から 3k−2k=8 となり k=8。EC=2k=16 です。24 は BE の値、8 は BC をそのまま答えた値になります。