円に内接する四角形の条件(対角の和と外角が決め手)
四角形 ABCD が円に内接するかどうかは、角を 2 つ測るだけで決まります。向かい合う角の和が なら内接し、そうでなければ内接しません。
3 点を通る円は必ず 1 つ描けます。問題は 4 点目がその円に乗るかどうか。角がその判定をしてくれる。
判定できる形は 1 つではありません。使いやすいものを選びます。
判定に使える 3 つの形
どれか 1 つが言えれば、4 点は同一円周上にあります。
3 番目は円周角の定理の逆そのものです。1 番目と 2 番目は、円に内接する四角形の性質の逆にあたります[1]。
もとをたどると、どれも中心角が円周角の 2 倍だという命題に行きつきます[2,3]。
図の形に合わせて選びます。四角形が描かれていれば 1 番目か 2 番目、対角線が引かれていれば 3 番目が使いやすい。
なぜ逆が成り立つのか
3 点 A、B、C を通る円を描きます。3 点が一直線に並んでいなければ、この円はただ 1 つに決まる。
D がこの円の外にあると仮定します。線分 BD が円と交わる点を とすると、 と の和は です。
ところが は より小さいので、 は より小さくなります。仮定と合いません。
内側にあると仮定すると今度は より大きくなる。だから D は円周上にあります。
内と外で向きが分かれる
D が円の内側にあると 、外側にあると になります。
和の値そのものが、D の位置を教えてくれる。ちょうど のときだけ円周上です。
この向きを覚えておくと、判定に失敗したときも D がどちら側にあるかまで分かります。
D は円の内側にある。四角形は円に収まりきらない
D は円の外側にある。円が四角形の中に入りこむ
例:角度から判定する
四角形 ABCD で 、 とします。和は なので円に内接します。
、 なら和は 。 に足りないので内接せず、D は円の外側にあります。
、 なら和は で、D は円の内側です。
例:垂心の図に円が 2 つ現れる
三角形 ABC の頂点 B と C から下ろした垂線の足を E、F とします。
で、E と F は線分 BC の同じ側にあります。だから 4 点 B、C、E、F は同一円周上。
さらに垂心を H とすると、 なので、4 点 A、E、H、F も同一円周上にあります。こちらは AH が直径です。
1 つの図の中に、内接する四角形がいくつも隠れている。直角を見つけたら円を疑います。
判定に使う 3 つの形は、どれも円周角の定理の逆に行きつきます。
対角の和も外角も、突きつめれば同じ弧を見込む角が等しいという事実の言いかえです。
例:問題文に円が出てこない場合
四角形 ABCD で 、 とします。
B と C は線分 AD の同じ側にあるので、円周角の定理の逆から 4 点は同一円周上にあります。
円が見つかったら、ほかの角も一気に決まる。 と が等しい、といった関係が次々に使えます。
問題文に円という言葉がなくても、等しい角が 2 つ並んでいたら円を描いてみます。
四角形 ABCD で 、 です。頂点 D は、A、B、C を通る円のどこにありますか。
- 円周上
- 円の内側
- 円の外側
つまずきやすいところ
角を 2 つ測れば円の有無が決まる。図に描かれていない円を見つける手がかりになります。











和は 96∘+88∘=184∘ で 180∘ を超えています。和が大きくなるのは D が円の内側にあるときです。ちょうど 180∘ なら円周上、180∘ より小さければ外側になります。