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方べきの定理の逆で 4 点が円周上に乗る(相似から示す道すじ)

2 直線が点 P で交わり、一方に A と B、他方に C と D があるとします。 が成り立てば、4 点は同じ円の上に並びます。

長さの等式ひとつで円の存在が言える。角度を測る必要がありません。

逆は 2 種類あります。共円を示すものと、接線を示すものです。

共円を示す逆

条件は です。P が線分の内側にあっても外側にあっても、同じ形で使えます。順の定理が内外どちらでも成り立つためです[3]

示し方は相似から入ります。等式を分数に直すと 。2 辺の比が等しくなりました。

三角形 PAC と三角形 PDB は、この 2 辺の比が等しく、はさむ角が共通です。だから相似になります。

相似から 。この 2 つは弦 CB を見込む角にあたるので、円周角の定理の逆から 4 点が同一円周上にあると分かります。

接線を示す逆

もう 1 つの逆は接線についてです。円の外の点 P から割線と 1 本の線分を引き、 が成り立つとします。

このとき線分 PT は円に接します。第 3 巻の 37 番目がこの主張です[1]

証明では、まず P から本物の接線を引いて接点を S とします。順の定理から

仮定と合わせると になり、2 つの三角形が合同になる。接点での角が直角なので、T での角も直角。だから PT は接線です[1]

canvas: 置き場が受け取りませんでした

例:共円を示す

四角形 ABCD の対角線が P で交わり、 とします。

。等しいので 4 点は同一円周上にあります。

対角線の場合、掛ける相手は同じ対角線の上にある 2 点です。 を掛けてしまう誤りが多い。

掛けるのは、同じ直線の上にある 2 つです。

対角線 AC の上にある 、対角線 BD の上にある 。別の直線どうしを掛けません。

例:接線を示す

円の外の点 P から、割線が円を A、B で切り、 とします。別に線分 PT があり

なので、逆から PT は円に接します。長さだけで接線だと言えました。

でなく なら で、PT は円を切るか、円と交わらないかのどちらかです。

例:延長どうしが交わる形

三角形 ABC の辺 AB 上に D、辺 AC 上に E があり、 が成り立つとします。

このとき 4 点 B、C、E、D は同一円周上。頂点 A が P の役目をしています。

同時に三角形 ADE と三角形 ACB が相似になる。共円と相似が同時に出る形で、証明問題でよく現れます。

canvas: 置き場が受け取りませんでした

2 つの円をつなぐ

円が 2 つあるとき、両方に対する方べきが等しい点はどこかを考えます。

答えは 1 本の直線になります。この直線を根軸と呼び、2 円の中心を結ぶ直線と直角に交わります。

2 円が交わるなら、根軸は 2 つの交点を通る直線そのもの。交点では両方の方べきが になるためです[2]

方べきの逆は、この根軸の考え方への入り口にもなっています。

1 つの円で見る

方べきが等しい点は、円周に沿った関係を作る

2 つの円で見る

方べきが等しい点は、1 本の直線に並ぶ

例:根軸を使う

半径 の円と半径 の円があり、中心が 離れているとします。両方の方べきが等しい点を探します。

一方の中心からの距離を とすると、。展開して整理すると

中心を結ぶ線分の上で、大きい円の中心から の位置。そこを通り中心線に垂直な直線が根軸です。

2 円は かつ なので交わりません。それでも根軸は存在します。

円の外の点 P から割線を引き、 でした。同じ P から引いた線分 PT が円に接するのは、 がいくつのときですか。

__RESULT__

なので から です。 の平均、 は和にあたります。掛けてから平方根をとる点が要になります。

つまずきやすいところ

別の直線の上にある長さどうしを掛ける。同じ直線の上の 2 つを掛けます。
接線の逆で 2 乗を忘れる。 と比べます。
外部の形で を弦の長さと読む。 は P から遠いほうの交点までです。
共円が言えた時点で止める。そこから角の等式や相似を引き出すのが本題です。
3 点が一直線に並ぶ場合を確かめない。そのときは円が描けません。

長さの積がそろえば円が立ち上がる。角度が与えられていない問題での、数少ない突破口になります。

参考文献

Euclid's *Elements*, Book III, Proposition 37. D. E. Joyce, Clark University.
Euclid's *Elements*, Book III, Proposition 36. D. E. Joyce, Clark University.
Euclid's *Elements*, Book III, Proposition 35. D. E. Joyce, Clark University.
$PA \times PB = PC \times PD$ を分数に直すと 2 辺の比が等しくなり、はさむ角が共通なので三角形が相似になります。相似から角が等しいと出て、円周角の定理の逆で 4 点が同じ円に乗る。もう 1 つの逆は接線についてで、$PA \times PB = PT^2$ なら PT は円に接します。掛ける相手は同じ直線の上の 2 つで、対角線が交わる図では $PA$ と $PC$ を組にする。2 つの円について方べきが等しい点を集めると根軸という直線が現れます。