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4 点が同じ円周上にあると言えるのはどんなときか?共円条件をそろえる

4 点が同じ円周上にあることを示す道具は 4 つあります。角から入るもの、長さから入るもの、中心から入るもの。

どれを選ぶかは、問題が何を与えているかで決まります。角度が並んでいれば角から、長さの積が出ていれば長さから。

順に見ていきます。

4 つの入口

1 辺を同じ側から見込む 2 つの角が等しい。
向かい合う角の和が である。外角が向かい合う内角に等しい、でも同じ。
2 直線の交点について、切りとられた長さの積が等しい。
4 点から等距離にある点が存在する。

1 番と 2 番は角から、3 番は長さから、4 番は中心から入る道です。

問題に角度が書いてあれば 1 番か 2 番、長さの積が出ていれば 3 番、座標が与えられていれば 4 番が向きます。

角から入る

線分 BC の同じ側にある P と Q が を満たせば、4 点は同一円周上にあります。

反対側にあるときは条件が変わり、 になります。円に内接する四角形の性質の逆です[1]。

同じ側か反対側かを図で確かめてから使う。この確認を飛ばすと結論が逆になります。

長さから入る

2 直線が点 P で交わり、それぞれの直線上に 2 点ずつあるとします。 が成り立てば、4 点 A、B、C、D は同一円周上にあります。

P が線分の内側にあるときと外側にあるときで、図の見た目が変わります。式の形は同じです。

これは方べきの定理の逆にあたります[3]。長さだけで円の存在が言える点が便利なところ。

中心から入る

4 点から等距離にある点が見つかれば、それが円の中心です。

線分 AB の垂直二等分線と、線分 BC の垂直二等分線の交点をとります。この点は A、B、C から等距離です。

あとは D までの距離が同じかを確かめるだけ。座標が与えられている問題では、この道がいちばん素直に進みます。

角や長さから入る

図の関係を追う。座標がなくても使える

中心から入る

距離を計算する。座標が与えられているときに強い

例:どの入口を選ぶか

と書かれていれば 1 番。線分 AD を同じ側から見込んでいるので、そのまま使えます。

と出ていれば 2 番。四角形の形で与えられたときの定番です。

の形が出ていれば 3 番。相似から積の等式を導いた直後に使うことが多い。

座標が並んでいれば 4 番。ただし計算量が多くなるので、角度で片づくなら角度を選びます。

例:垂心の図に円がいくつも現れる

三角形 ABC の垂心を H、各頂点から下ろした垂線の足を D、E、F とします。

なので、4 点 B、D、H、F は同一円周上。直角を見込む弦は直径になるので、直径は BH です[2]。

同じ理由で C、D、H、E も、A、E、H、F も同一円周上にあります。垂心のまわりに 3 つの円ができる。

さらに から B、C、E、F も同一円周上。こちらは直径が BC です。

垂線の足が並ぶ図では、直角が 2 つそろう組み合わせを探すのが手順になります。

見つけた組ごとに円が 1 つ立ちます。円が立てば、そこから等しい角がいくつも拾えます。

例:円を見つけたあとにできること

4 点 B、C、E、F が同一円周上にあると分かったとします。ここから何が言えるか。

と は同じ弧を見込むので等しい。角度の等式が新しく 1 本手に入ります。

も出ます。円に内接する四角形の外角が向かい合う内角に等しいためです。

この等式から、三角形 AEF と三角形 ABC が相似だと分かる。共円を見つけることが、相似を見つけることにつながります。

例:座標で確かめる

、、、 の 4 点を考えます。

BC の垂直二等分線は 。AB の垂直二等分線は中点 を通り傾きが なので です。交点は原点になります。

原点から各点までの距離を測ると 、、、。4 つとも等しいので同一円周上にあります。

D を に変えると距離が になり、円から外れる。座標があるときは、この判定がいちばん速い。

四角形 ABCD の対角線が点 P で交わり、、、、 です。4 点は同一円周上にありますか。

  • ある
  • ない
  • 判定できない
__RESULT__

、 で等しくなります。方べきの定理の逆から 4 点は同一円周上にあります。積が等しくない場合は同一円周上にありません。

つまずきやすいところ

角の条件で同じ側か反対側かを確かめない。結論が逆になります。
方べきの逆で、対応する組をまちがえる。同じ直線上の 2 点どうしを掛けます。
3 点が一直線に並ぶ場合を見落とす。そのときは円が描けません。
座標の道を選んで計算が長くなる。角度で片づく問題では角度を選びます。
円を見つけて満足する。円は途中の道具で、そこから角度や相似を引き出すのが目的です。

円は問題文に描かれているとは限りません。角や長さの等式から、隠れている円を立ち上げます。

参考文献

Euclid's *Elements*, Book III, Proposition 22. D. E. Joyce, Clark University.
Euclid's *Elements*, Book III, Proposition 31. D. E. Joyce, Clark University.
Euclid's *Elements*, Book III, Proposition 37. D. E. Joyce, Clark University.
共円を示す入口は 4 つあります。同じ側から見込む角が等しい、向かい合う角の和が $180^\circ$、交点で切りとられた長さの積が等しい、4 点から等距離の点がある。角度が並んでいれば角から、積の等式が出ていれば長さから、座標が与えられていれば中心から入る。垂心の図では直角が 2 つそろう組を探すと、直径のちがう円がいくつも立ち上がります。円は目的ではなく道具で、見つけたあとに等しい角や相似を取り出すのが本題。