共通外接線と共通内接線で長さがずれるのはどうしてか?
2 円の共通接線について、接点から接点までの長さを求めます。外接線と内接線で式が変わります。
外接線の長さは次の形です。
内接線では根号の中が変わります。
差か和かの 1 文字だけが違う。この違いは、2 本の半径が同じ向きを向くか反対を向くかから来ます[1]。
どちらも直角三角形を 1 つ作れば出ます。
外接線は差が脚になる
大きい円の中心を O、半径を 、小さい円の中心を 、半径を とします。外接線の接点を T、 とします。
と はどちらも接線に垂直なので、2 本は平行です[3]。しかも同じ向きを向いている。
を通り接線に平行な直線を引き、 との交点を H とします。四角形 は長方形になる。
だから で、。 です。
三平方の定理で締める
三角形 は角 H が直角です。斜辺が 、1 つの脚が 。ここで三平方の定理を当てます[2]。
半径が等しい場合は になり、。2 円が同じ大きさなら、外接線の長さは中心間の距離そのものです。
図でも確かめられます。半径が等しいと接線が中心線と平行になり、長方形の 1 辺として がそのまま現れる。
内接線は和が脚になる
内接線では、2 本の半径が接線をはさんで反対向きを向きます。同じ平行線を引くと、脚の長さが に変わる。
根号の中が小さくなるので、内接線は外接線より必ず短い。差が和に変わったぶんだけ縮みます。
なぜ差と和が入れかわるか
外接線では、2 円が同じ側にあります。半径を接線に垂直に立てると、2 本は同じ向きを向く。長さの差だけが中心線からのずれになります。
内接線では、2 円が接線をはさんで反対側にあります。半径は逆向きに立つので、ずれは長さの和になる。
向きがそろうか逆かで、引くか足すかが決まります。図で半径の矢印を描いてみると一目で分かる。
2 本の半径が同じ向き。ずれは
2 本の半径が反対向き。ずれは
存在する条件
根号の中が正でなければ長さは出ません。外接線は のとき、内接線は のときに引けます。
外接線が引けなくなるのは内接するか内側に入ったとき。内接線が引けなくなるのは、2 円が交わったときです。
のとき外接線の長さは 。接点が重なっている状態です。 のときも同じで、内接線の長さが になります。
長さが に近づく過程が、接線が消える瞬間にあたる。5 つの場合分けと、この式がつながっています。
例:長さを計算する
半径 と 、中心間の距離が とします。差は 、和は 。どちらも より小さいので、外接線も内接線も引けます。
外接線は 。内接線は 。
内接線のほうが短くなりました。同じ 2 円でも、はさむかはさまないかで 以上の差が出ます。
例:半径が等しいとき
半径がどちらも 、中心間の距離が とします。外接線は で、中心間の距離と同じ。
内接線は です。外接線は中心線と平行になり、内接線は中心線と交わります。
半径が等しい 2 円では、2 本の内接線が中心線の中点で交わる。対称性から、その点が相似の中心になります。
半径が等しいとき、外接線の長さは中心間の距離そのものになります。
で根号の中が だけになるため。長方形の 1 辺として がそのまま現れます。
例:接線の長さから距離を出す
半径 と の 2 円があり、共通外接線の長さが と分かっているとします。
から 、 で 。
内接線の長さも出ます。。和が でちょうど に等しいので、2 円は外接しています。
外接線の長さから位置関係まで分かる。式を逆向きに使う練習になります。
半径 と の 2 円があり、中心間の距離が です。共通内接線の長さはいくつですか。
検算のしかた
出した長さ を 2 乗し、使った脚の 2 乗を足して に戻るかを見ます。。合いました。
もう 1 つは大小の向きです。内接線は必ず外接線より短く、どちらも を超えません。
が より長くなったら、脚を足し忘れているか、和と差を入れかえています。











和は 5+2=7 なので 252−72=625−49=576=24 です。差の 3 を使ってしまうと 616 になり、これは外接線の長さにあたります。25 は中心間の距離そのものです。